西武

[ 2010年12月23日 06:00 ]

スポニチ

 14年の現役生活は西武で始まり西武で終えた。だが、4球団を渡り歩いた谷中のプロ生活の基礎は阪神時代に培われた。

 西武から阪神にトレードで移籍した01年。当時の指揮官だった野村監督から「おまえの一番良い球はカット気味にナチュラルに変化する真っすぐだ。それを打たれたら仕方ないんだから思い切っていけ」とアドバイスをもらった。「あれが全てだった。その一言で14年間もやれたと思う」と振り返るほど、大きな言葉だったという。その年にはプロ5年目で初完封をマークするなど自己最多の7勝を挙げた。

 その後も1軍の戦力として投げ続けたが、年々登板数は減った。 今季はわずか8試合。シーズン終了後、自身2度目の戦力外通告を受けた。「悔しかった。まだまだやれると思っていたしね。でも何日か悩んで、踏ん切りをつけた」。11月の宮崎・南郷キャンプから打撃投手として腕を振っている。抑える側から打たせる側への転身。「バッターが少しでも詰まったりとかすると申し訳ないなと思ってしまう」と苦悩しながら、回転のきれいな直球を投げ込んでいる。

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2010年12月23日のニュース