なんと所要40時間…西岡“疲労困ぱい帰国”

[ 2010年12月23日 06:00 ]

ミネアポリスから2日掛かりで帰国した西岡は疲れ切った表情でインタビューを受ける

 これもメジャーの洗礼?ポスティング・システム(入札制度)でツインズ入団が決まった西岡剛内野手(26)が22日、成田空港着のデルタ航空機で帰国した。搭乗予定だった2本の航空機がともに悪天候のために欠航。ミネアポリス空港に到着してから、成田空港を後にするまで約40時間を費やした。2日がかりのドタバタ帰国に、さすがの西岡も疲労困ぱいだった。

 毛糸の厚手のパーカを身にまとった西岡の顔には、うっすらとひげが伸びていた。やっとの思いで、踏みしめた日本の地。第一声は「あー、最悪だった。(悪夢の時間を)思い出したよ」。
 ビル・スミスGMに送られて、ミネアポリス空港に着いたのは、現地20日の午前11時。ここから足止めの連続だ。ミネアポリスは記録的な寒波に見舞われており、同午後1時10分発の帰国便は定刻通りに動きだしたが、翼が凍結していることが判明。4時間ほど滑走路で待機した揚げ句に欠航となり、直子夫人(26)とホテルに戻った。
 これだけでは終わらない。翌21日午前9時の臨時便は2時間遅れで現地を飛び立ったが、天候不良のため、すぐに空港に引き返すハメに。そのまま欠航となり、今度は午後1時10分発の定期便に振り替えとなった。その便も成田空港に予定時刻を30分以上オーバーして到着。午後6時すぎに車に乗り込み、成田空港を後にするまで約40時間のドタバタ帰国に「入団できたのはうれしいですけど、2日間足止めを食らって疲れました。空港で寝ている人もいました」。今季ポストシーズンを含め159試合フルイニング出場するなど体力には自信がある西岡も振り返る表情は曇っていた。
 だが、ツ軍の背番号1として、心はすでに切り替わっている。「これからツインズのユニホームを着たイメージで練習できる。テンション上げて、目的意識をしっかり持って取り組める」。年明けからの本格始動では、二塁、遊撃の練習に加え、ガーデンハイアー監督から言い渡された2番として、小技を含めた技術の再確認も行う。
 オープン戦は2月27日(日本時間28日)からいきなりレッドソックスとの3連戦が待つ。松坂との対戦については「できたらいいですね」と控えめだが、あくまで結果を残すためにメジャーに移籍した。「実感は開幕の時にユニホームを着てグラウンドに立った時に湧くものだと思う」。この時ばかりは言葉に力を込めた。

 ≪過去にもあった日本人選手のドタバタ≫今年2月10日には、メッツの五十嵐も悪天候によるハプニングに見舞われた。メジャー1年目のキャンプに備えて成田空港からニューヨークへ午前の便で移動する予定だったが、北米東海岸を襲った大雪の影響で欠航。空港へ向かう車中でキャンセルを聞き「初めての経験。早くもメジャーの洗礼を浴びてますよ」とうなだれた。結局、午後になっても天候が回復せず、翌日の便で出発した。

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2010年12月23日のニュース