阿部ピンチ!二塁送球も「駄目だね…」

[ 2009年2月18日 06:00 ]

シート打撃で捕手交代のときに城島からいろいろ言われる阿部(左)

 【侍ジャパン宮崎合宿】無理してつくった笑顔もぎごちなかった。昨季終盤に右肩関節を挫傷した阿部が、故障後初めてシートノックで守備位置についた。回復が思いのほか遅れ、巨人キャンプではすべて別メニュー。この日は全力ではないものの二塁への送球も行った。

 「久しぶり?投げたねえ」。そう話した阿部だったが、すぐさま「でも(アップで肩をつくってから)時間をおくと駄目だね…」と続けた。いまだ万全でない右肩の状態。わずかな光明も、最終メンバーへの約束切符を手にするには状況はあくまで厳しい。

 午後からのシート打撃でも捕手としてマスクをかぶった。伊東総合コーチは「思ったほど悪くない。これから(状態は)上がってくると思う」と評したが、合宿は22日まで。昨年の北京五輪での正捕手は、残り少ない時間との闘いを余儀なくされている。バットでは第3打席で、巨人の同僚・内海から右前打。守れなければ得意の打撃で、の選択肢もあるが、自身も捕手としての高いプライドを持っている。守れてこそ。それは捕手・阿部としてのこだわりだ。

 「まあ、これからだね」。最後は短い言葉とともに帰りのバスに乗り込んだ。原監督が強調するサバイバル合宿。現在の4人から1人がメンバーを外れる見込みの捕手陣の中で、阿部が苦しい戦いを続ける。

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2009年2月18日のニュース