【玉ノ井親方 視点】カド番の貴景勝は大関らしい相撲で勝ち越し、気持ちも楽に まだ優勝圏内 

[ 2023年9月20日 19:31 ]

大相撲秋場所11日目 ( 2023年9月20日    東京・両国国技館 )

<秋場所11日目>若元春(左)を攻める貴景勝(撮影・久冨木 修)
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 カド番の貴景勝が、今場所苦しみながらも11日目に勝ち越しを決めた。左を差して組みたい若元春を徹底して突き放し、自分の間合いを保って押し勝った。

 今場所は良い時と悪い時の差がはっきりしているが、この一番は大関らしい相撲だった。足もよく動いていたし手も出ていた。

 対照的に若元春は相手の動きに合わせすぎだ。立ち合いのかち上げにも威力がなく、左に回り込んで防戦一方に。押されるとすぐに胸を見せて受け身になるのが若元春の欠点。もっと低い姿勢で横に食らいつくとか、徹底して差し手を狙うような攻めを見せないと、押し相撲の相手には通用しない。

 貴景勝は痛めている膝に加え、取組後には左腕を気にする様子も見せていた。だが3敗はまだ優勝争いの圏内。これで気持ちも楽になっただろうから、千秋楽まで土俵を盛り上げてもらいたい。(元大関・栃東)

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