【ラグビーW杯】“よみがえる金狼”山中が合流　“ミスター追加招集”チームの救世主へ「コミットする」

ラグビーW杯1次リーグ

ニースに到着した山中は金髪を披露（撮影・篠原　岳夫）
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　これぞ、よみがえる金狼だ！日本代表に追加招集されたFB山中亮平（35＝神戸）は18日（日本時間19日）、英ロンドンからフランスのコートダジュール空港を経由し、モナコ滞在中のチームに合流した。20日から練習に参加予定で、大会第3戦のサモア戦からの出場を目指す。

　帽子をかぶっていてもド派手な黄金ヘアが目立つ。大会開幕から10日遅れで決戦の地フランス入り。「コンディションはめちゃめちゃいい。サモア戦まで時間もある。しっかりチームにコミットする」。“ミスター追加招集”の異名も持つ男は、移動の疲れを感じさせなかった。

　代表のバックアップ要員で、先月26日からは英国の選抜チームのバーバリアンズで活動。練習拠点の英ブリストルにいた18日の朝、WTBマシレワの負傷離脱による緊急招集の連絡を受けた。仲間の無念も背負い「呼ばれたからには貢献したい」と覚悟を決めた。

　W杯メンバー落選を伝えられたのは8月5日、フィジー戦のキックオフ前だった。「試合は（落選を）知ってる状態で見てたんで、気持ち的には凄くきつかった」と、悔しさを押し殺し平静を装っていた。

　自身のSNSに「第3章のスタート」と書き込んでから約1カ月半。到達したのは、ラグビーを心底楽しむ心境という。それはW杯も同じ。「プレッシャーもあるけど、その中を楽しんでプレーできたら、またいいラグビーができるんじゃないかな」。第2章はまだ、終わっていなかった。どん底からはい上がってきた35歳は、何度でも輝く。

　≪故障者出たチーム幾度も救う≫▽山中と追加招集　15年4月、W杯代表候補に追加招集されて宮崎合宿に合流。8月末まで参加したものの、最終登録メンバー入りは逃した。17年2月には当初選出されていなかったサンウルブズに追加招集されると、3月には負傷者に代わって南アフリカに遠征中のチームに緊急招集され、日本から1人でプレトリアへ移動。ブルズとの試合に後半途中から出場した。同年は日本代表でも春、秋の活動ともに、当初は落選も追加招集されている。