菅義偉首相、東京五輪「準備を進めている」宣言下の開催も否定せず

[ 2021年5月28日 20:51 ]

菅首相
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 菅義偉首相が28日、会見を行った。

 東京都などに発令されている新型コロナウイルスの緊急事態宣言が6月20日まで延長となり、感染収束が見通せない中、東京五輪開幕へのカウントダウンが進む。国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ副会長は、「緊急事態宣言下で五輪が開催できるか」と問われ、「答えは間違いなくイエスだ」と言い切っている。

 この日、同じ質問をされた菅首相は「まず、国民の命と健康を守るのはこれは当然、政府の責務。五輪について、さまざまな声があることは承知している。そうした声に耳を傾けながら、指摘をしっかり受け止めて取り組んでいるところ。まず、当面は緊急事態宣言を解除できるようにしたい。そうした中で、選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じて、安心して参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていく」とし、「これがまずは前提です」と「前提」の言葉に力を込めた。

 その後、来日人数の削減や大会に参加する選手団などのワクチン接種、来日する選手団、関係者の行動管理などの感染対策を説明。「緊急事態宣言下でもできるのか」と再度、問われると「テスト大会を国内で4回、開催している。今、申し上げたように、こうしたことに配慮しながら、準備を進めている」と話した。

 ただ、宣言下の開催について明確に肯定することも否定することもなく、質問者が求めた明確な答えには程遠かった。開催可否の判断基準となる感染状況に言及することも避けた。

 会見では他に、「緊急事態宣言」を「緊急宣言事態」と間違えるシーンもあった。

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2021年5月28日のニュース