【岡崎真の目】紀平 3回転半もルッツも素晴らしかった

[ 2020年2月7日 05:40 ]

フィギュアスケート四大陸選手権第1日   女子SP ( 2020年2月6日    韓国・ソウル )

女子SP、演技を終えガッツポーズをする紀平梨花(撮影・小海途 良幹)
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 紀平の冒頭のトリプルアクセルは素晴らしかった。高さも出ていたし、タイミングもしっかり合っていて抜群の出来だった。続く3回転の連続ジャンプは第2ジャンプの3回転トーループのタイミングが合わず、少し上がりきらないような感じはあったものの、無難にまとめてしっかりGOE(出来栄え評価)でプラスを稼いだ。今季はここまで封印していた3回転ルッツも素晴らしかった。さすがにまだ手を上げるまでの余裕はなかったようだが、足の状態も順調に回復しているようなので安心した。

 演技点ではわずかの差で坂本を下回ったが、これは坂本の勢いやスピードが評価された結果だろう。紀平も決して悪くはなかった。緊張感からか少し動きが硬かったような印象はあるが問題はないだろう。

 フリーでは紀平を含めて日本勢3人がそれぞれ大技に挑戦する予定になっている。今季はロシア勢の進化が止まらないので、先を考えれば日本勢もここで守りに入るのではなく、さらに上のレベルを目指して挑むのは意味のあることだと思う。失敗を恐れず果敢に挑戦してほしい。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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