紀平 トリプルアクセルを「代名詞に」大技決めてザギトワ討つ

[ 2018年11月27日 05:30 ]

<フランス杯エキシビション>取材に応じる紀平梨花
Photo By 共同

 フィギュアスケートのGPシリーズ第6戦フランス杯で、GP2連勝を飾った紀平梨花(16=関大KFSC)がフリーから一夜明けた25日、グルノーブルで取材に応じた。今大会は成功を逃した大技のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の成功率を上げ、「代名詞」にする決意を見せた。エキシビションには男女の日本選手4人が出演した。

 満足をしている暇はなかった。GPシリーズ2連勝を飾った紀平は、既に次なる戦いへ気持ちを切り替えていた。武器のトリプルアクセルについて「(自身の)代名詞になるくらいしっかり跳んでいかないといけない」と決意をにじませた。

 伊藤みどり、浅田真央という日本のエースが武器としてきたトリプルアクセルの系譜を受け継ぐ。偉大な2人のように「代名詞」として広く認知されるためには、成功率が求められそうだ。今大会は、ショートプログラム(SP)で1回転になる大きなミスをするなど、フリーとともに大技の成功を逃した。

 今季4戦を振り返っても、22年北京五輪の星には、不満が残る数字かもしれない。11回試みて回転不足や転倒がなかったのは7回。成功率は・636。特にSPで苦戦し、西日本選手権以外は失敗している。

 シリーズの上位6人だけが出るGPファイナル(12月6〜8日、カナダ・バンクーバー)で同じ失敗はできない。ターゲットはただ一つ。「SP、フリーを(ミスなく)そろえることだけを目標にする」と意気込む。平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(ロシア)に勝つためには、当然、高得点が得られるトリプルアクセルの成功が不可欠だ。

 6種類のジャンプに好き嫌いがなく、女子では成功例が少ない3回転半も「お気に入りとは言えない」と素直な気持ちを打ち明ける。「代名詞」と言えるようになった時こそ、世界を代表するスケーターになる。

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2018年11月27日のニュース