青学大3冠王手!全日本大学駅伝2年ぶりV「メラメラ大作戦」で“鬼門”突破

[ 2018年11月5日 05:30 ]

全日本大学駅伝 ( 2018年11月4日    愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮の8区間106・8キロ )

全日本大学駅伝でゴールする青学大のアンカー・梶谷瑠哉。2年ぶり2度目の優勝を果たした
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 青学大が出雲駅伝に続き2冠を達成し、史上初となる2度目の学生3冠へ王手をかけた。最大37秒あった東海大との差を7区で逆転。最終的には2位に2分以上の大差をつける圧勝劇で締めくくった。箱根駅伝は史上3校目の5連覇と3冠の“ダブル偉業”に挑むことになる。2位には出雲駅伝3位の東海大、序盤の出遅れを取り返した東洋大が3位に入った。

 伊勢路の作戦名を「メラメラ大作戦」とした青学大。メラメラ指数が最も高まったのは、7区だった。今大会MVPの森田歩希主将(4年)が首位の東海大を抜き去ると、その後はビクトリーラン状態。「タスキをもらったときはメラメラ指数100%。追い抜いたときは120%でした」とエースが感情を燃え上がらせた。

 着火役を果たしたのは5区吉田祐也(3年)、6区吉田圭太(2年)の「ダブル吉田」だ。ともに区間賞の快走で、首位をひた走る東海大を猛追した。実は、トップに躍り出た森田は先月の出雲駅伝で左ふくらはぎを肉離れ。1週間ほど練習を休み、万全の状態ではなかったが「しっかり詰めてくれたのが勝因」と後輩の頑張りに結果で応えた。

 フレッシュグリーン軍団にとって、伊勢路は鬼門中の鬼門だった。近年は箱根4連覇など圧倒的な戦力を誇るが、全日本は過去7度の出場で優勝は16年の1度だけ。追う展開に嫌なイメージもつきまとった。それでも、原晋監督は「途中までは胃がキリキリでしたが、ダブル吉田と森田が頑張ってくれた。ゴールした瞬間はメラメラ指数200%でした!」と笑顔で振り返った。

 16年に史上4校目となる3冠を達成したときもメンバーだった森田主将は、当時のチーム力を知っている。一色恭志(現GMOアスリーツ)や田村和希(現住友電工)らスター選手がずらりと顔を並べていた。ただ、森田主将に焦りはない。「(16年は)スターの活躍で勝ってきたが、今日はチーム全体で勝った。今は全員駅伝が特徴です」と胸を張る。選手層は歴代屈指。偉業に向けてチームの士気は燃えたぎってきた。

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