快挙!ホッケー男子初の決勝 「パスが弱い」と監督に怒鳴られて2年でチームが生まれ変わった

[ 2018年8月31日 08:18 ]

 ジャカルタ・アジア大会のホッケー男子日本代表が快挙だ。30日のパキスタンとの準決勝で1―0で勝ち、1958年の第3回大会から伝統ある種目で、初めて決勝に進んだ。

 2大会前の覇者で通算8度の優勝をしている強豪に競り勝った。第2ピリオドの2分すぎ、DF山田翔太(23=岐阜朝日クラブ)がペナルティーコーナーから、ネットを揺らした。試合終盤は、世界ランキング13位の格上(日本は16位)に猛攻にさらされたものの、最後まで守り切った。

 虎の子の1点を挙げたヒーローは「正直、うれしいとしかいえない」と声を弾ませた。ただし、殊勲のゴールは、実はイメージ通りではなかったという。

 「コントロールミスで、コースミスでした。パスの位置がずれていたり、僕の入るタイミングがずれていたり。タイミングが合わず、無理矢理打ったら、結果的にゴールに結びついて良かった」

 苦笑い気味に振り返りつつも、1点には変わりない。1次リーグで難敵・韓国を破った勢いをそのまま持ち込んだ。

 17年にシークフリード・アイクマン監督(59=オランダ)が就任。メンバーに基礎練習の大事さを説き続けた。練習で弱いパスをすると「なんでそこまで弱いんだ!と、そこまで怒るかなというくらいです。今でも怒るときがあります」(山田)と怒声を響かせた。

 ただし、弱いパスで相手に奪われて失点することがたびたびあった代表には、これがいい薬になった。インドと並ぶアジアの雄パキスタンに完封勝ちができたのは、速いパス回しがベースになっていた。

 女子に続く決勝進出で、銀メダル以上が確定した。66年と70年に獲得した銅メダルは超えた。あと1戦。9月1日のマレーシアとの決勝で、再び新しい歴史をつくる。

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2018年8月31日のニュース