【玉ノ井親方 視点】栃ノ心、まわしをきつく締め相手の左上手“切れた”

[ 2018年1月27日 09:51 ]

大相撲初場所13日目 ( 2018年1月26日    東京・両国国技館 )

逸ノ城(右)を寄り切りで破り、1敗を守った栃ノ心
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 栃ノ心は力強い相撲だった。がっぷり四つの形から相手の左上手を切ったけど、切ったというより切れたという感じだったね。普通は上手を切るときは、肘を張ったりするんだけど、そうは見えなかった。おそらく取組前にまわしに水を吹いて、きつく締まるように工夫していたんじゃないかな。そうすると、相手の指が簡単にまわしに入らないようになるからね。

 もちろん、引きつける力も凄かった。最後は逸ノ城の巨体が伸び切っていたからね。今場所は膝の状態もいいんだろうね。体がよく動いているし、自分の形になって速く攻めていくことができている。内容も安定している。

 対照的に鶴竜は急におかしくなった。引いて負けた相撲を引きずって、自分で自分の相撲を崩している。ただ、千秋楽までまだ何が起きるか分からないんだから、最後まで諦めないことが大事だね。(元大関・栃東)

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2018年1月27日のニュース