サニブラウン“ボルトの道”歩む バトン技術磨き目指すは3冠

[ 2017年8月15日 05:30 ]

陸上・世界選手権最終日 ( 2017年8月13日    英ロンドン・ロンドン競技場 )

スタジアムを背にポーズを決めるサニブラウン
Photo By スポニチ

 陸上短距離のサニブラウン・ハキーム(18=東京陸協)は13日、「ボルトの後継者」の道を歩むためにバトン技術の向上を誓った。大会は13日に閉幕し、今後は留学のため米国へと向かう。陸上大国で腕を磨きつつ、日本代表の国内短距離合宿に参加してリレーメンバー入りをアピールする計画だ。

 ボルトへの道はバトンからだ。男子400メートルリレーの表彰式が行われ、サニブラウンは桐生、飯塚らが手にした銅メダルを間近で見つめた。前日12日の決勝は観客席で観戦。「普通にバトンをつないで」と願いながら、大歓声のロンドン競技場の中にいた。

 リオ五輪の銀メダルに続く表彰台を目の当たりにして、誓ったのは日本のお家芸ともいうべきバトン技術の向上。「バトンがへたくそすぎて、まずは練習をしないといけない」と冷静に現状分析をした。右太腿裏の痛みのためリレーメンバーを外れたが、大会直前の練習では4走で派手に失敗もしていた。

 15日からフロリダ大の入学説明会が始まるため、英国から米国に渡る。本格的に異国での大学生活に入るが、日本のお家芸のアンダーハンドパスを磨く環境はないため、「どっかの機会で合宿に行ければ」と日本国内でのリレー合宿に参加する意欲を見せた。19年世界リレー選手権(バハマ)の代表入りを早くも狙っている。

 夢はボルトのような100メートル、200メートル、400メートルリレーで活躍する3冠選手。今大会で100メートル準決勝進出、200メートルで7位に入って大会最年少決勝進出記録を打ち立てた大器に欠けているのは、リレーだけだ。国際陸連のセバスチャン・コー会長が「非常に若い才能が台頭した」と大会で健闘した選手のうちの一人として名前を挙げたほど、世界も実力を認めている。18歳は「北京(大会)はあっけなく終わった。今回は爪痕は少し残せた」と誇らしげ。ボルトを追い、ボルトを超える旅が始まる。

続きを表示

2017年8月15日のニュース