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張本&美宇を輩出したエリートアカデミー 才能開花しなかった選手も…

8強入りした張本(中央)も加わりフォトセッションを行う(前列左から)吉村、石川、大島、森園(後列左から)平野、伊藤、張本、早田、丹羽
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 ドイツで行われた卓球の世界選手権は、日本の若い才能が着実に力をつけていることを感じさせたのではないだろうか。男子でいえば13歳の張本智和のシングルス8強入り。女子シングルスでいえば17歳の平野美宇の銅メダル獲得。2人の共通点は日本オリンピック委員会が運営する「エリートアカデミー」所属の選手ということだ。

 エリートアカデミーは08年にナショナルトレーニングセンター(NTC)が開設されたことをきっかけに立ち上げられた事業で、初年度から選手を受け入れたのがレスリングと卓球だった。現在はフェンシングやライフル射撃、飛び込みに広がりをみせている。そのほとんどは小学校卒業と同時に上京し、近隣の公立小中学校に通いながら共同生活を営み始める。高校も都内に進学し、練習拠点はNTCに置くのが一般的だ。

 もちろん、全国から選抜されたアスリートの卵たちが、練習環境の整備された場所で、一流の指導や栄養管理を受けながら切磋琢磨するのだから、才能が開花する可能性は高いだろう。張本や平野だけでなく、レスリングやフェンシングでも早い段階で日本や世界のトップに近づいている選手が存在する。

 一方で、中体連や高体連の主催する大会に出場できない場合があることは以外と知られていない。全日本ジュニア級の混在大会では、アカデミー生以外から「標的」とされることも多いという。ある指導者は「精神的にはまだ子ども。同年代では“勝って当然”という周囲の雰囲気に飲み込まれてしまい、競技が嫌になるケースもある」と話している。

 記者という立場で言えばエリート教育の「凄み」を実感することも多いが、同じ年代の子どもを持つ親としてはいろいろ考えてしまう。競技以外のさまざまな経験が、人としての成長につながることも少なくない。競技に特化した、いわば“純粋培養”は、ほんの一握りの超エリート以外を、どんな大人に成長させていくのだろう。

 国の方針としてスポーツの強化がうたわれる今、エリートアカデミーは拡大していく見込みだ。様々な競技で若き才能が出てくることは、楽しみではある。ただし、さまざまな理由で才能を開花させられなかった子どもたちの行く末も、きっちり見つめて欲しいとも思う。(首藤 昌史)

[ 2017年6月8日 11:00 ]

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