暁斗 壮絶一騎打ち制し今季最高銀! 惜しい0秒7差

[ 2017年2月11日 05:30 ]

ノルディックスキーW杯複合個人第18戦 ( 2017年2月10日    札幌市大倉山ジャンプ競技場ほか )

レースを引っ張る渡部暁(右)
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 ソチ五輪銀メダリストの渡部暁斗(北野建設)が今季最高の2位に入った。表彰台は7試合ぶりで今季4度目。前半飛躍(HS137メートル、K点123メートル)は134メートルの129・1点で2位につけ、トップと27秒差で出た後半距離(10キロ)は終盤まで先頭でレースを引っ張ったが、ゴール直前でかわされた。ビヨルン・キルヒアイゼン(ドイツ)が4季ぶりに通算17勝目を挙げた。永井秀昭(岐阜日野自動車)が6位、渡部剛弘(ガリウム)は7位、渡部善斗(北野建設)は8位だった。

 壮絶なデッドヒートだった。1キロすぎから渡部暁とキルヒアイゼンの一騎打ち。最後は瞬発力勝負となり、最終コーナーで強引にインを突いて前に出たキルヒアイゼンに先頭を奪われ、わずか0秒7差届かなかった。

 それでも、自国開催で今季最高の成績を出した28歳は潔かった。レース中、キルヒアイゼンに何度も目配せしたが、終始先頭に立たされ続け「ずっと引っ張って、嫌な展開だった。ガツガツしたところもしょうがない。気にせず正々堂々と侍魂です。レースをコントロールし、地元(日本)で表彰台はいいアピールになった」と胸を張った。

 今季はドイツ勢が圧倒的な強さを示し「(表彰式で)ドイツの国歌を聴きすぎてメロディーを歌えるくらい」と悔しさをにじませた。だが、今回ドイツを含め海外の上位選手は多くない。きょう11日の個人第19戦は2季ぶりの優勝も十分可能。「ジャンプもクロカンも良くなってきた。警戒してくれるのは僕に有利。ジャブが効いてあとはストレートを打つだけ」。22日に開幕する世界選手権(フィンランド・ラハティ)に向けて侍エースが調子を上げてきた。

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2017年2月11日のニュース