遼の弟 航が首位!高校関東No.1へ 2位に4差

[ 2016年12月23日 05:30 ]

スポニチ主催 平成28年度関東高校ゴルフ選手権冬季大会第1日 ( 2016年12月22日    千葉県一宮町 一の宮カントリー倶楽部(男子=6490ヤード、パー70 女子=6229ヤード、パー71 )

18番ティーショットを放つ浦和・石川航
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 男子はプロゴルファー石川遼の弟、石川航(埼玉・県浦和2年)が4連続を含む7バーディー、2ボギー、5アンダーの65で2位に4打差をつけ単独トップに立った。女子は高久みなみ(茨城・明秀学園日立1年)が2アンダーの69で、坂井七菜(千葉・拓大紅陵1年)らに1打差をつけ首位スタートを切った。23日も18ホールで争われ、男子の上位42人、女子34人が来年3月の全国大会(滋賀・富士スタジアムGC)に出場する。

 1番でボギーが先行したが、3番パー4で残り70ヤードから30センチにつけるスーパーショットで取り返すと、兄譲りのバーディーラッシュが始まった。石川航が5番でカラーから10メートルをパターで沈めるなど6番まで4連続バーディー。後半も3バーディーを奪取。強風と雨に見舞われる中、65でホールアウトした。

 「65は自己ベストタイ。もう1つ伸ばしたかったけど満足です」。同じ一の宮CC西Cで開催された07年3月の関東中学校選手権春季大会(1日競技)で、石川遼(当時中学3年)は68で回りプレーオフの末に優勝した。年齢も距離も異なるものの、スコアで兄を上回り「ちょっとうれしい」とはにかんだ。

 全国有数の進学校・県浦和高に在籍。放課後は千葉県内の練習場に移動して午後6時ごろから2〜3時間打ち込むのが日課。コーチはおらず工夫しながら練習を積んでいる。日本ジュニア選手権、国体などの出場経験はあるが、高校ゴルフ連盟には今夏に個人加盟したばかり。11月の埼玉予選は77で回り8位。「あまり良いゴルフではなかった」と内容には不満ながら初挑戦で関東大会への切符を手にした。

 プロツアーに初出場した8月のRIZAP・KBCオーガスタは通算21オーバーの最下位で予選落ち。「飛距離も足りないし、ラフが深くてヘッドスピードがないと打てない。通用しないと分かったのが収穫」と苦い記憶だけが残った。その大会で兄・遼が優勝し「兄の凄さを感じた」。米ツアーに主戦場を置く兄と「ゴルフの技術的な話をするのは年1度くらい」と笑うが、その存在自体が刺激になっている。

 高校に入って身長は10センチ伸びたが1メートル67、55キロの細身。「プロになりたい気持ちも少しはあるけど将来のことはこれから決めたい」と慎重だ。現在の目標は来春の全国大会で上位に入ること。4打差の首位で臨む最終日に向けて「良い位置にいるので優勝したい」と力を込めた。

 ◆石川 航(いしかわ・わたる)2000年(平12)2月23日、埼玉県生まれの16歳。5歳の時に家族の影響でゴルフを始める。埼玉・松伏二中から県浦和高へ進学。今年の主な実績は、日本ジュニア選手権男子15〜17歳の部101位、埼玉県選手権優勝、埼玉県ジュニア選手権9位、関東ジュニア選手権12位、国体は団体、個人ともに6位。得意クラブはアイアン。1Wの平均飛距離は250ヤード。1メートル67、55キロ。

 ▽石川遼の関東中学選手権春季大会優勝VTR 07年3月22日に千葉・一の宮CC西C(6275ヤード、パー72)で開催された。石川遼(埼玉・松伏二中3年)は6バーディー、2ボギーの68でホールアウト。浅地洋佑(東京・杉並学院中1年)とのプレーオフに突入したが、2ホール目のパー5で第2打をグリーン近くまで運び、第3打をピン50センチに寄せてバーディー。関東大会では自身2度目の優勝を手にした。直後の全国大会も制し、わずか2カ月後のマンシングウェアKSBカップでプロツアー初優勝を飾った。

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2016年12月23日のニュース