須崎17歳新女王に リオ金メダリスト登坂に挑戦状

[ 2016年12月23日 05:30 ]

レスリング全日本選手権第2日 ( 2016年12月22日    東京・代々木第2体育館 )

女子48キロ級決勝 加賀田葵夏(左)を破り優勝した須崎優衣
Photo By 共同

 女子48キロ級で17歳の須崎優衣(東京・安部学院高2年)が大会初優勝を飾った。4試合中3試合でテクニカルフォール勝ちを収め、決勝も5−0で無失点V。昨年大会は準優勝で悔し涙を流したが、今年は国内外7大会に出場して全て優勝の快進撃。東京五輪世代のホープは、リオ五輪同級金メダルの登坂絵莉(23=東新住建)の強力なライバルとなりそうだ。

 欠場した登坂がスタンドから見つめる中、17歳の須崎が圧倒的な強さを見せた。「勝つことにこだわって戦った。笑顔でマットを下りたかった」と最後まで攻め手を緩めず、4試合とも隙のない完勝。両手を突き上げ、はじける笑顔でセコンドの吉村祥子コーチに抱きついた。

 昨年は決勝で入江ゆき(自衛隊)にテクニカルフォール負けを喫し、会場の通路で泣きじゃくった。悔しさを忘れないため、準優勝の賞状をベッドの上の天井に貼りつけた。「起きた時に頑張ろうと思える。毎日クソー!と思った」。普段から3分×2ピリオドのスパーリングを5本、6本と連続でこなす練習の虫。その熱心さに一層磨きがかかった。負けなしの連勝街道を突き進んだ今年は、8月にリオ五輪を観戦した。「夢と希望をもらった。東京では自分がそれを与えられる人になりたい」。

 そのために登坂は避けて通れない壁だ。早ければ、世界選手権の代表選考を兼ねる来年6月の全日本選抜選手権で直接対決がかなう。「ぜひ戦いたい。勝てるようにもっともっと力をつけたい」と金メダリストに挑戦状を突きつけた。

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2016年12月23日のニュース