琴音 ポパイパワーだ!パット復調 メジャー初首位

[ 2016年10月1日 05:30 ]

女子ゴルフツアー日本女子オープン第2日 ( 2016年9月30日    栃木県那須烏山市 烏山城カントリークラブ二の丸・三の丸コース=6506ヤード、パー71 )

17番、バーディーパットを決め笑顔の堀琴音

 難関ホール攻略で首位に躍り出た。5位から出たツアー未勝利の堀琴音(20=東芝)が4バーディー、ボギーなしでこの日ベストスコアの67で回り、通算5アンダー、137で首位に浮上した。今週からパターを替えると、悩んでいたパッティングが復調。17、18番を連続バーディーで締めくくった。1打差の2位にアマチュアの長野未祈(みのり、15=千葉・麗沢高1年)が続いた。 第2R成績

 予選ラウンド両日ともに最も難易度(4・776)が高かった17番パー4。多くの選手が苦しめられたが、堀琴は違った。ピンまで残り191ヤードの第2打を7Wでピン右4メートルに乗せると、フックしてからスライスする複雑なスネークラインを読み切りバーディー。「17番でのバーディーはイーグルくらいうれしい」と勢いに乗ると、難易度3番(4・405)の最終18番パー4でも7メートルの下りのスライスラインをねじ込んだ。難関ホールを連続バーディーで締め、「自分で自分を褒めたい」と笑顔がはじけた。

 武器変更と元女王の金言が効いた。パッティングのタッチが合わずに悩んでいたが、今週からパターをマレット型から「より感覚が出しやすい」というピン型に変更。手打ちの悪癖を抑えるため、グリップも太いタイプに変えた。さらに、開幕前に13年賞金女王の森田理香子から「肩を使って打った方が良い。パッティングは素振りの段階でもっとイメージを出して打つように」と助言され、すぐに実行。「これまではストロークの確認のためだけに素振りをしていた。とてもイメージが良くなった」と早速の効果にニッコリだった。

 体調管理にも余念がなかった。8月のニトリ・レディースから2週連続で予選落ちを喫するなど、直近5試合のうち決勝ラウンドに進めたのは2試合だけ。足踏みの原因は「疲れで体が限界だった」と疲労がピークを迎えていたからだった。

 1メートル63、53キロの細身とあって貧血に悩まされることもあるが、鉄分を補うため「2番目に嫌いな野菜」というホウレンソウを積極的に摂取。一番嫌いなピーマンは食べられないが、体のことを思い、ホウレンソウとベーコンのソテーを水で流し込むように食べた。すると米国コミックの「ポパイ」ばりに?パワーは回復。さらに、夜はお風呂にお気に入りのローズの入浴剤を入れてリラックスし体調回復に努めている。

 日本女子オープンには「良いイメージしかない」という。まだアマだった13年大会は初出場ながら予選を通過。過去3度出場しているが、32、16、18位と一度も予選落ちしたことはない。「まだ2日あるので落ち着いてプレーしたい」。ツアー初優勝へ、もうスタミナ切れする不安はない。

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2016年10月1日のニュース