稀勢の里 悲願V&綱獲りへ「早く自分でつかまえないと」

[ 2016年8月29日 12:13 ]

記者会見を行った稀勢の里

 日本相撲協会は29日、秋場所(9月11日初日、両国国技館)の番付を発表し、綱獲りに挑む大関・稀勢の里(30)が東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で会見に臨んだ。

 春場所から13勝、13勝、12勝と好成績を並べ、初優勝を果たせば横綱昇進が濃厚な状況になっている。心境を聞かれると「これからじっくり稽古して、しっかり調整して、いい初日を迎えるだけ」と気負いなく話した。

 名古屋場所で右足を負傷し、7月31日から始まった夏巡業は治療に専念するため序盤を休場した。ほとんど稽古を休まない大関にとっては苦渋の決断だったが、途中合流となった巡業では「稽古ができないときも、基本に戻ってやれたことがよかった」というように、「痛みはもうない」と不安なく番付発表を迎えられた。

 ここ3場所はいずれも優勝した力士に敗れ、結果的に1勝ないし2勝足りずに賜杯に手が届かなかった。「悔しい思いをしましたし、そういう部分だと思います」。全ての一番が重要であるという考えは変わらないが、優勝争いの直接対決で勝ちきれるかどうかを一つのポイントに挙げた。

 「早く自分でつかまえないと」という最高位。きょう30日から本格的な稽古を再開し、頂点を目指していく。

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2016年8月29日のニュース