谷原 神ウェッジ2位ピタッ!メジャー初制覇&2週連続Vへ3差

[ 2016年7月10日 05:30 ]

谷原はグリーン上からウェッジで第3打

男子ゴルフツアー 日本プロ選手権日清カップ第3日

(7月9日 北海道勇払郡安平町 北海道クラシックゴルフクラブ=7094ヤード、パー72)
 3位から出た谷原秀人(37=国際スポーツ振興協会)が8バーディー、1ボギーの65をマーク。通算13アンダーに伸ばし2位に浮上した。メジャー初制覇と2週連続優勝が懸かる最終日は3打差逆転を狙う。武藤俊憲(38=フリー)が6バーディー、3ボギーの69で回り通算16アンダーで単独首位を守った。

 谷原がプロの技を見せた。550ヤードの1番パー5。残り235ヤードから2オンに成功した。30ヤード先のカップとの間には2つのマウンドがある。手にしたのは58度のウエッジ。グリーンを傷つける可能性があるため一般アマチュアなら“禁じ手”だが、迷いなく振り抜くと球はマウンドを越えてカップ奥2・5メートルにぴたり。バーディー発進を呼び込んだ。

 「1つ目のマウンドでだいぶ左に持っていかれると思ったので、あえてウエッジでマウンドを越していった。狙い通りのショットだった」。谷原は事もなげに振り返った。

 “谷原劇場”はそのホールだけではなかった。14番パー4ではラフからの9ヤードを58度のウエッジでねじ込みチップイン。16番まで3つバーディーを連ねた。終盤は同組の武藤とのバーディー合戦になったが「負けたくない気持ちが出てきた。ギャラリーにも良いプレーを見せられて最高」と楽しむ余裕もあった。

 今大会の練習日にドラコン王・安楽拓也プロ(46)に指導を受けた成果で「振ったところは飛んでいるし、コントロールしたところは枠に行っている」とティーショットは飛距離も精度も向上。この日はフェアウエーキープ率100%。3日間でも全体1位の97・62%と驚異的な数字を記録している。「何か恩返ししないと」と満足げに笑った。

 今大会に勝てば07年以来自身2度目の2週連続優勝。賞金ランクでも1位に躍り出る。そして悲願のメジャー初制覇となる。日本シリーズを含む日本タイトルでの最終日最終組は4度目。3打のビハインドを背負うが「きのうより差は半分に縮まった。チャンスがないわけではない」と貪欲に追いかける。

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2016年7月10日のニュース