錦織 因縁チリッチに雪辱して修造以来の8強へ!

[ 2016年7月4日 05:30 ]

男子シングルス4回戦を控え、練習に向かう錦織圭

ウィンブルドン選手権第7日

(7月3日 英ロンドン・オールイングランド・クラブ)
 第5シードで世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)は、4日に行われる第9シードで世界13位のマリン・チリッチ(27=クロアチア)との男子シングルス4回戦に向け、約40分の練習を行った。14年の全米オープン決勝で敗れた相手だが、過去の対戦成績は7勝3敗と勝ち越している。2日の3回戦でアンドレイ・クズネツォフ(ロシア)にストレート勝ちした勢いで、95年の松岡修造以来の8強に上り詰める。

 2度の雨天中断を余儀なくされた一戦で、ストレート勝ちを収めてから一夜。130回の歴史で4度目となる中日の日曜日開催で会場が沸き返る中、錦織は正午ごろから約40分の練習をこなした。雨天の影響で6月29日から4日連続で試合の準備をせざるを得なかったが、この日は純然たる練習日。終始リラックスした表情で、調整を終えた。

 不安を抱える左脇腹痛は完治していない。クズネツォフ戦では試合中に左脇腹を気にするシーンもあり、会見で「(相手より)自分の痛みと闘う時の方が多かった」と漏らした。それでも大会前に確立できていないとしていた芝での戦い方については「ストローク戦は凄く自信がついてきた」という。チリッチとの4回戦も、自分のテニスに相手を引き込むことが重要となる。

 チリッチには2年前の全米オープン決勝で敗れたが、対戦成績は錦織の7勝3敗で、全米決勝後は2連勝中。当時は4大大会で初決勝の錦織が、緊張で自滅した側面もあった。世界ランクでも上回っており錦織有利は揺るがない。それでも「サービスが強力。リターンも集中しないといけないが、サービスゲームを落とさないようにしないと。なるべく自分のプレーができたらいい」と警戒した。

 第6日までの記録では、チリッチの第1サーブが入った場合のポイント獲得率は91%で堂々の1位。つまり第1サーブを決められれば、そこからポイントを奪うのは至難の業。となればサービスゲームを確保し、相手のミスに付け入ることが勝利の鍵となる。

 体調が万全ではないからこそ「ある意味、集中して試合に入れている」と話した錦織。研ぎ澄まされた集中力で、勝負の大会第2週に臨む。

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2016年7月4日のニュース