20歳堀琴音 大先輩・樋口久子の教えで5位浮上

[ 2016年3月27日 05:30 ]

17番、ティーショットがラフに行き声を出す堀琴音

女子ゴルフツアーアクサ・レディース第2日

(3月26日 宮崎市 UMKカントリークラブ=6482ヤード、パー72)
 20歳、プロ3年目の堀琴音(東芝)が首位に3打差からの逆転でツアー初優勝を狙う。3連続を含む5バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの70で回った堀は通算3アンダーで、菊地絵理香(27=オンワードホールディングス)と並ぶ5位に浮上した。キム・ハヌル(27=韓国)が通算6アンダーとして3週連続で初日から2日間、首位をキープ。吉田弓美子(28=フリー)、申ジエ(27=韓国)が通算5アンダーの2位につけた。

 20歳の堀琴が猛チャージを見せた。「ショットが良くて流れが良かった」と12番パー4は残り119ヤードからPWでピン30センチにピタリ。13番パー3で4メートルを沈め、14番パー4でも152ヤードを8Iで1・5メートルに寄せて3連続バーディーだ。15位から5位に浮上。好調の裏には女子プロ界のレジェンドからの助言があった。

 24日のプロアマ戦でラウンドした日本女子プロゴルフ協会の樋口久子相談役(70)に質問をぶつけた。返ってきた答えの中で最も印象に残ったのが「あまりいろんなことを考えない方がいい。一打一打に集中しなさい」という言葉。前週のTポイントレディースは初日に78を叩いて予選落ちするなど今季これまで3試合は全て初日につまずいた。「樋口相談役の言葉をかみしめて目の前のプレーに集中した」と今大会は初日71で初めてアンダーパー発進。この日は一時首位に並んだ後の16番でダブルボギーを叩いて後退も、国内69勝、海外3勝の大先輩の助言通りに切り替え「おかげでいいスタートが切れた」と感謝した。

 ツアー2勝の姉・奈津佳の後を追い、14年にプロ転向。昨年は伊藤園レディースで3位に入るなど約2931万円(33位)を稼いで初賞金シードを獲得し「去年の今頃とは全然気持ちが違う」と心の余裕もつかんだ。プロ転向当時は1メートル63、50キロと細身だったが、ツアー転戦に備えて体力強化と体重増に取り組み、米など炭水化物を意識して多く摂取。「おかずの種類も量も増やした」。体重は4キロ増で、目標の58キロまで続けるつもりだ。

 初日に好発進した保坂や前週まで2試合連続2位の柏原、開幕戦で活躍した永峰らプロテスト同期組の中では最も首位に近い位置。目標のツアー初Vへ、最終日は「一打に集中したい」とレジェンドの教えを守り通す。

 ◆堀 琴音(ほり・ことね)1996年(平8)3月3日生まれ、徳島県出身の20歳。7歳でゴルフを始める。兵庫・滝川二高3年で日本ジュニア15~17歳の部優勝。14年にはアマチュアながらツアー3試合連続トップ10入り。下部ツアーのABCレディースにも優勝。プロテスト合格後も下部ツアーの京都レディースで優勝した。15年賞金シードを獲得。ツアー新人賞受賞。

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