新国立でJSC審査委 業者決定前に提案公表へ 2陣営が軸

[ 2015年10月6日 16:34 ]

 2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアム、新国立競技場の建設で、設計・施工業者を選定する日本スポーツ振興センター(JSC)の審査委員会は6日、東京都内で第4回会合を開き、12月下旬の業者決定前に、各陣営が応募した外観イメージや図面、総工費、工期などの提案内容を公表する方針を決めた。

 当初は業者決定後に公表する予定だったが、白紙撤回となった旧計画を検証した文部科学省の第三者委員会の報告書で、JSCの情報発信が不足していたと指摘されたため、選定過程の透明化を図る。今後、業者側に同意を求める。

 事前公表は異例の措置といい、審査委の村上周三委員長(東京大名誉教授)は「途中経過をなるべく早く国民の皆さんに知っていただきたい」と趣旨を説明。専門家や市民からさまざまな意見が出る可能性もあるが、各陣営の案や審査委の業者決定には反映させず、最終的な計画概要に必要に応じて盛り込む考えを示した。

 JSCは9月18日に業者の参加申請を締め切った。大成建設と、竹中工務店、清水建設、大林組の3社が組んだ共同企業体の2陣営が軸になる見通しで、11月16日までに自社の提案内容を「技術提案書」として提出する。最終的に提案内容が確定する12月半ばをめどに公表するが、社名や特許技術などに関わる部分は公開しない。審査委は、年末に業者を選ぶ。

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2015年10月6日のニュース