連覇へ試練…錦織　初戦は難敵！ナダル＆マリー撃破の１８歳

＜楽天オープン練習＞大勢のファンにサインをする錦織

　男子テニスの楽天ジャパン・オープンの組み合わせ抽選が３日、東京・有明コロシアムでファンに公開で行われた。世界ランキング６位で第２シードの錦織圭（２５＝日清食品）の１回戦の相手は同３８位のボルナ・チョリッチ（１８＝クロアチア）に決まった。昨年のツアー新人賞にも輝いた伸び盛りのティーンエージャー。連覇に向けて初戦から気の抜けない戦いとなりそうだ。

　センターコートで行われた抽選会に参加した内山靖崇（北日本物産）は、ドローを見た感想を求められてこう答えた。「勢いのあるチョリッチ選手と錦織選手の試合はいい試合になる。錦織選手がどう戦うのか」と錦織の試合を１回戦の注目カードに挙げた。

　確かに前年覇者の錦織にとっても一筋縄ではいかない相手だ。チョリッチは昨年１０月にナダル（スペイン）を破るなどして、昨季の新人賞に輝いた有望株。今年も２月の大会でＡ・マリー（英国）を撃破し“ビッグ４”にも勝つだけの潜在能力を示している。尊敬するアスリートはボクシング元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン氏で、同氏のような俊敏さと攻撃的なテニスが持ち味。受け身に回ればすかさずＫＯパンチが飛んでくる。

　錦織は１回戦を勝ち抜いたとしても、順当にいけば準々決勝で昨年全米覇者のチリッチ（クロアチア）、準決勝は苦手にしているガスケ（フランス）との顔合わせになる。第１シードのバブリンカ（スイス）が入ったブロックに比べ、チョリッチ以外にも錦織側に強豪が集まった印象だ。

　この日は公開ドローのために会場が無料で開放された。熱心なファンは会場前から列をつくり、約６０００人が訪れた。錦織はファンの声援を浴びながら午前中はアンダーソン（南アフリカ）、午後はガスケと練習を行い、快調な動きを見せた。まさかの１回戦負けだった全米オープン以来のトーナメント。連覇を狙う母国でも初戦から気の抜けない相手が待ち受けている。