丸山茂樹、ジュニアゴルファーの“登竜門”新設

[ 2015年5月14日 18:15 ]

丸山茂樹ジュニアファンデーション春季大会高校男子の部で優勝した高橋(右)と笑顔の丸山

 男子プロの丸山茂樹(45)が、ジュニアゴルファーの“登竜門”を新設することが分かった。所属契約を結ぶセガサミーホールディングスの協力で、男子ツアーの長嶋茂雄INVITATIONALセガサミー・カップ(7月2日開幕、北海道ザ・ノースカントリーゴルフクラブ)に、主催者推薦枠で自ら選出したジュニア選手を送り出す。普段トッププロと接することの少ない中、高校生にとっては、大舞台で経験を積む願ってもない機会になりそうだ。

 夢のプランだ。丸山は主宰する「丸山茂樹ジュニアファンデーション」を通じ、毎年春と夏を中心に年数回ジュニアの試合やツアーのトップ選手を講師に招いたレッスン会などを開催してきた。そのうえで、さらなるジュニア層のレベルアップと裾野拡大のために、新しい試みを模索していたところ、契約先のセガサミーからセガサミー・カップ本大会の主催者推薦枠協力の提案を受けたという。

 「本当にありがたい話をいただきました。僕らがジュニアの頃はプロの試合に出たいと思ってもなかなかそんなチャンスはありませんでしたから。選ばれたらうれしいと思いますし、高校生でプロの試合に出られたら大変な経験になります」

 候補者は主要なジュニア大会での成績や年間の実績、マナーやプレー態度などを考慮し、同ファンデーションのスタッフらと協議し選出する。既に7月の本大会に間に合うようにリストアップを済ませ、近日中にも正式発表される予定だ。

 「選手を決めたら僕が本人に電話してそれを伝えてあげたい。これからの時代、若いフレッシュな選手がどんどん出ていかないと。こういう登竜門をつくることでチャンスは増えていくと思いますから」

 以前から丸山はジュニアのサポートに力を注いできた。セガサミーの尽力で、昨年まで同ファンデーション大会の優勝者をセガサミー・カップの本大会の出場資格を争うマンデー予選に推薦。しかし、マンデー予選の場合は、例年90人を超える挑戦者の中から上位15人に満たない人数しか本大会の出場資格を得られない。しかもその多くがプロのため、ジュニアがマンデー予選を突破するのはかなりハードルが高かった。それが、いきなり本大会の出場資格を得られるとなれば、ジュニア年代の中、高校生にとっては、まさにサプライズプレゼントだ。07年には当時高1の石川遼が、主催者推薦で男子ツアーのマンシングウェアオープンKSBカップにツアー初参戦。史上最年少の15歳8カ月で驚きの初優勝を飾り、トップスターへの階段を駆け上がった例もある。

 “サプライズ”はそれだけではない。今年で同ファンデーション大会優勝者のセガサミー・カップのマンデー予選出場枠はなくなったものの、新たに下部ツアーの「グッジョブチャレンジ supported by 丸山茂樹ジュニアファンデーション」(28、29日、茨城・イーグルポイントGC)の出場資格が与えられることになったのだ。「ジュニアの大会をこれからもっともっと充実させていって、その層を厚くしていきたい」。米ツアーで日本人歴代最高の実績(3勝)を残した男の夢は、自らと同じように海外に羽ばたく選手を発掘し、そのチャレンジの背中を押していくことだ。

 ≪高橋、チャレンジツアー出場権獲得≫6日に栃木・ファイブエイトGCで行われた「丸山茂樹ジュニアファンデーション春季大会」高校男子の部で日本ウェルネス高2年の高橋宝将(16)が1アンダーの71で回り優勝した。男子ツアーの下部ツアーであるチャレンジツアー「グッジョブチャレンジ supported by 丸山茂樹ジュニアファンデーション」の出場資格を獲得し「初めてのチャレンジツアー出場なので、精いっぱい頑張ります」と笑顔で誓っていた。

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2015年5月14日のニュース