錦織、苦闘も今季30勝「体力的により自分と戦わなければ」

[ 2015年5月14日 05:30 ]

<イタリア国際>3回戦進出を決めた錦織(AP)

イタリア国際 男子シングルス2回戦 ○錦織 7―6、7―5 ベセリー●

(5月13日 イタリア・ローマ)
 男子シングルスで世界ランキング6位の第5シード、錦織圭(25=日清食品)が今季30勝目を挙げた。今大会は4大大会に次ぐ格付けのマスターズ大会で、24日に開幕する全仏オープン(パリ)の前哨戦。初戦の2回戦に登場した錦織は、初対戦となった世界40位のイジ・ベセリー(21=チェコ)に苦戦したものの、2時間10分の戦いで7―6、7―5と粘り勝った。

 ブレークのチャンスをなかなか生かせず錦織は珍しくイライラした様子でラケットを振り上げた。ストレート勝ちとはいえ格下に苦しめられて2時間超の長丁場。「こういう中で勝てたのは良かった」と取りこぼさなかったのが救いだった。

 ベセリーは1メートル98の長身ながらクレーを得意とするサウスポー。角度のあるサーブに加え、ドロップショットも巧みに操るストローク力を持ち合わせていた。第1セットは2度のブレークを許し常に追い掛ける展開。4本のセットポイントをしのぎ、何とかタイブレークに持ち込んで先取した。再び競り合いとなった第2セットは「集中力を高めた」という第11ゲームでチャンスをつかんだ。このセット初のブレークポイントを生かして粘る相手を振り切った。

 これで今季5人目の30勝到達。昨季は自己最多の54勝を挙げたが、ケガによる一時離脱もあり、30勝目はクレーシーズン後のウィンブルドンだった。今季は昨年以上のハイペースで白星を重ねている。昨年はケガで今大会を欠場しただけに、勝てば勝つだけランキングポイントを上積みできる。「体力的により自分と戦わなければいけない1週間になる」とタフな連戦を覚悟し、「次は自信を持って臨めると思う」と自分を奮い立たせた。

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2015年5月14日のニュース