勇馬 箱根連覇で東京へつなぐ!東洋大「服部兄弟」で偉業を

[ 2014年12月14日 05:30 ]

練習後、人文字で「TOYO」を作る(左から)田口主将、服部勇馬、服部弾馬、酒井監督

 連覇で初マラソンへ弾みをつける。第91回箱根駅伝(来年1月2、3日)で2連覇を狙う東洋大が13日、埼玉県川越市内で練習を公開。新エースに成長した服部勇馬(3年)が弟の弾馬(2年)とともにチームをけん引する。勇馬は2月の東京マラソンに出場を予定。16年リオデジャネイロ五輪、20年東京五輪と世界との戦いにも目を向けている。

 戦う相手は世界だ。勇馬は箱根駅伝の合同取材の場で「箱根優勝するよりも区間賞を獲るよりも、五輪でメダルを獲ることが大事で重要。箱根は将来のための通過点で大事な大会」とマラソンへの思い熱いを口にした。

 今年は箱根駅伝を制し、初めて駅伝での優勝を経験。1年時は9区3位、2年時は2区3位と区間賞はまだないが、チームに貢献してきた。今回も2区起用が濃厚で「67分10秒台が自分の力では妥当。条件がそろえば66分台も」と志は高い。酒井監督も「昨年は設楽兄弟がいて、勇馬はつなぐ2区だった。今年は区間賞を獲るつもりで挑ませたい」と期待を込めた。

 2月の熊日30キロロードレースで1時間28分52秒の日本学生記録を樹立。先輩である設楽啓太の記録を1分3秒更新した。酒井監督と話し合い、20年東京五輪を見据えて15年世界選手権(北京)の選考レースである来年2月の東京マラソンを目標に設定。夏場は40キロ走などをこなし、アップダウンのあるコースでフォーム改善に取り組んだ。今月の福岡国際マラソンでは日本勢が低調。「自分でもイケるのではないかと思った。走ったことがないので何とも言えないが、それだけの練習はやってきたので初マラソンは楽しみ。2時間10分は切りたい」と意気込む。

 その前に箱根で大仕事が待つ。指揮官は「昨年は箱根がゴールだったが、今年は通過点に変わっている。チームのエースとして優勝に導くレースをしてほしい」とキーマンに指名。勇馬も「箱根駅伝はメディア、世間の注目度も高い。エースらしい走りをして優勝に導きたい」と自覚している。新エースが爆走で箱根連覇、そして16年リオデジャネイロ五輪、20年東京五輪へ道を切り開く。

 ◆服部 勇馬(はっとり・ゆうま)1993年(平5)11月13日、新潟県十日町市生まれの21歳。中里中で陸上を始め、仙台育英高では2年時に全国高校駅伝1区3位、3年時に高校総体5000メートル5位。1メートル76、60キロ。自己ベストは5000メートルが13分53秒33、1万メートルが28分22秒43。血液型O。家族は両親と弟・弾馬、風馬(17=豊川高2年)、妹・葉月さん(11)。

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