日馬富士 またやった!まげつかみ反則負け 2度目失態は初

[ 2014年9月18日 05:30 ]

日馬富士(左)が嘉風のまげをつかみ反則負け

大相撲秋場所4日目

(9月17日 東京・両国国技館)
 日馬富士が嘉風のまげをつかむ反則で初黒星を喫した。横綱としては今年夏場所に続き、史上初となる2度目の反則負けで早くも1敗に後退した。苦手の嘉風に5連敗。場所前からの首痛に加え、この取組で右目を腫らし、体調面に不安を残しながら無敗の白鵬、鶴竜の両横綱を追う展開になった。平幕の逸ノ城と旭天鵬は全勝を守った。
【4日目取組結果】

 KO負けしたボクサーのように日馬富士は右まぶたを大きく腫らし、花道を引き揚げた。横綱としては史上初となる2度目の反則負け。支度部屋では淡々と“過失”を認めた。「つかんじゃったね。(右まぶたが腫れて視界が)真っ白になった。(感覚だけで相撲を取った)そんな感じ。仕方がない」。反則によるもので嘉風に2場所連続金星配給とはならなかったが、苦手相手に横綱昇進後は3連敗。大関時代から実に5連敗となった。

 立ち合いから激しい突っ張りの応酬。めまぐるしい動きの中で嘉風の頭部が右目付近に激突。急激に視界を失いながら頭をはたいた際に左手指がまげに入った。そのまま握り込んで、いなす形になった。すぐにまげから手を放し、最後は土俵際に詰まった相手の横に組みついて送り出し。軍配は自身に上がったが、物言いが付いて協議の結果、反則負けだ。井筒審判長(元関脇・逆鉾)は「ビデオで何度も見て引っ張っていた」と指摘。03年名古屋場所で横綱として初の反則負けを喫した朝青龍を上回る2度目の不名誉となった。

 今場所は3横綱がそろって好発進。この日も日馬富士が勝っていれば89年春場所(北勝海、千代の富士、大乃国で11連勝)以来25年ぶりに3横綱による無傷の4連勝となるところだったが、水を差した。北の湖理事長(元横綱)は「左ではたく癖がある。直さないと(反則負けが)またある」と指摘。「痛いなあ。勝っている相撲なのに。優勝争いにはもう一つも落とせない」と続けた。本人は右目を氷で冷やしただけで「大丈夫」と軽症を強調。診療所に立ち寄らず、国技館を引き揚げた。場所前には首を痛め、背中にかけて大きなテーピングを施しながら土俵に上がるなど満身創痍(そうい)。さらに厳しい状況に追い込まれた。

 ▽日馬富士の前回のまげつかみ 今年夏場所14日目、横綱・日馬富士は大関・稀勢の里との2敗同士の対決を迎えた。稀勢の里の会心の立ち合いに後退。とっさにはたいたものの、左手がまげに掛かって大関がばったりと土俵に手をついた。物言いがついて審判団が協議した結果、日馬富士の反則負け。取組後に横綱は「(指が)入っちゃったんだな分かっていた」と物言いの時点で黒星を覚悟していたことを明かした。

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