藍、改善パットで粘った 父の助言でグリップ変更が奏功

[ 2014年7月12日 05:30 ]

第2ラウンドの9番、2打目をグリーンに乗せ、笑顔を見せる宮里藍

USLPGAツアー 全英リコー女子オープン第2日

(7月11日 英国サウスポート ロイヤルバークデールGC=6458ヤード、パー72)
 初日を72で首位と4打差の10位で終えた宮里藍(29=サントリー)が1オーバーの73でホールアウトした。第1ラウンドは2バーディー、2ボギーのイーブンパー。第2ラウンドも粘りのプレーで踏みとどまった。今季はパットの不振にあえぐ中、父でコーチの優さん(68)のアドバイスが実った。第1ラウンドを68で回って首位で出た上原彩子(30=モスフードサービス)は79と崩れ3オーバーとなった。

 最終18番で10メートルのバーディーパットを“OK”に寄せた宮里はパーでホールアウト。ギャラリーの声援に手を上げて応えた。10位から第2ラウンドをスタートさせバーディーなしの1ボギー。メジャーの厳しいセッティングに多くの選手がスコアを落とす中、通算1オーバーで予選ラウンドを終え「17個のパーはメジャーではいい内容。メジャーらしい、いいプレーができた」と胸を張った。

 カップまで2メートル、5メートル、3メートルと4番から3ホール続けて訪れたバーディーチャンスをいずれも決められず、ギャラリーのため息を誘った。それでも「パーでいい」と言い聞かせ、重苦しい雰囲気にのみ込まれなかった。唯一のボギーとなった13番はフェアウエーからの2打目をグリーン奥にこぼし、3打目はパターで2メートルに寄せたが、決めきれなかった。耐えていた中で訪れたボギーだったが、気持ちを切らすことはなかった。

 6月の全米女子オープンで予選落ちし、優さんとパッティングを見直した。ストロークが緩んでいることに着目し、右手の人さし指とグリップの間につくっていた隙間を埋めてしっかり握るようにアドバイスされた。当初は「力が入ってしまう」と難色を示したが、「それをやめないといいヒット感が出ない」という父の言葉を信じて“ゆるゆるグリップ”から“がっちりグリップ”に変更。以前よりも目標方向へ球を出せるようになり、読んだライン上を球が転がるようになった。

 しかし、第2ラウンドは自らへの期待が高まったことで「入れないといけないというプレッシャー」が生まれたという。今大会は11回目の出場。技術的な壁を乗り越えた先にはメジャー初制覇へ向けられた気持ちとの戦いもあった。米ツアーで3戦連続予選落ちしている悪い流れを大舞台で止めたのは大きな収穫だ。経験豊富な日本の顔は「悪い位置じゃない。自分のゲームをしていくだけ」と夢を追う残り36ホールに目を向けた。

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2014年7月12日のニュース