19歳の光里キラリ 4差6位浮上、低弾道ショットで強風攻略

[ 2014年4月6日 05:30 ]

ホールアウトし、笑顔を見せる藤田光里

女子ゴルフツアー ヤマハ・レディース葛城第3日

(4月5日 静岡県袋井市 葛城ゴルフ倶楽部山名コース=6540ヤード、パー72)
 昨年8月にプロテストに合格した藤田光里(19=Leopalace21)が6位に浮上した。スタートでつまずきながらも盛り返して5バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの71。通算2アンダーで首位と4打差につけた。吉田弓美子(26=イーグルポイントGC)が1つ伸ばして通算6アンダーでトップに立った。

 2日目に選手を苦しめた雨はやんでも、葛城名物の強くて不規則な風はやまない。終わってみればこの日のアンダーパーはわずか4人。ここに名を連ねた藤田光は前日の15位から優勝を狙える6位にまで浮上した。だが、ラウンド後に報道陣に囲まれると、「2番で終わった、という気がして、後のプレーは記憶にないんです」と苦笑いを浮かべた。

 無理もない。1番パー4はグリーンを外してボギー。2番パー4では第1打をバンカーに入れると3オン3パットとダブルボギーを叩いた。2ホールでいきなり3打後退。それでも、「パープレーまで取り返したい」との思いが5バーディーを生んだ。武器となったのは低弾道のショットだ。アマチュア時代から1Wのティーアップは低く、弾道も低かった。昨年12月、優勝こそしたものの新人戦の加賀電子カップでは風に苦しんだ。そこで、アイアンでも低いボールを打つ練習を取り入れたことが、強風のコースの攻略につながった。

 北海道アマで5連覇を達成しジュニア時代から注目された逸材は昨年8月のプロテストに合格。平均260ヤードの飛距離を武器に新人戦に優勝しただけでなく、今季のツアー出場権を懸けた12月の予選会もトップで通過した。当然、活躍が期待されたが、「ツアーのプレッシャーから自分で焦ってしまいました」と、まさかの開幕戦から3試合連続の予選落ち。前週のアクサ・レディースで45位となり、ようやく初めての賞金38万4000円を手にした。

 それだけに最終日へ向けては「上位陣は意識せず、少しでもスコアを伸ばしたい」と無欲を強調する。だが、昨年、トップ通過した予選会の会場は実は今回と同じ葛城。コースとの相性が19歳にとって何よりのアドバンテージとなる。

 ◆藤田 光里(ふじた・ひかり)1994年(平6)9月26日、北海道札幌市生まれの19歳。父・孝幸さんの影響で3歳からゴルフを始める。北海道女子アマを5連覇し、昨年8月にプロテスト合格。下部のステップアップツアー、フンドーキン・レディースで2位に入った。得意クラブは1Wで平均飛距離は260ヤード。家族は両親と妹弟。1メートル65、56キロ。

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