「下町ボブスレー」テスト走行で好記録 初の国産、五輪へ発進

[ 2012年12月13日 19:20 ]

 東京都大田区の町工場が中心になって作った初の国産ボブスレーが13日、長野市スパイラルでテスト走行を行い、報道陣に公開された。「下町ボブスレー」のロゴを付けた黒のマシンは予想以上の好タイムを記録し、2014年ソチ冬季五輪挑戦という関係者の夢へ順調に発進した。

 全日本選手権で女子2人乗り2連覇中の吉村美鈴、浅津このみ組が乗り込み、4回の滑走の最後には昨年の同選手権で出したタイムを上回る56秒25をマークした。

 パイロットの吉村選手は「操作性が高い。マシンに対する不安がなかった」と話し、スタートで後ろから押すブレーカーの浅津選手は「5割ぐらいの力で押してあのタイム。今後に期待できる」と手応えを口にした。2人は今月下旬の全日本選手権でも国産マシンの使用を検討するという。

 ボブスレーは欧州製が主流だが、日本のもの作りの底力を示そうと約30社が骨格部分のパーツを製作し、ボディーの設計などはレーシングカーで実績のある滋賀県の企業が担当した。金属加工会社の細貝淳一社長は「日本のボブスレーが世界最速となるよう努力したい。携わったたくさんの人のためにも結果を形にしたい」と意気込んだ。

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2012年12月13日のニュース