貴乃花部屋 全国屈指の強豪高と“プロアマ交流会”プラン

[ 2012年8月23日 06:00 ]

まわしを締めて子供たちに稽古をつける貴乃花親方

 大相撲の貴乃花親方(元横綱、スポニチ本紙評論家)は22日、アマチュア相撲の強豪高校と貴乃花部屋の若手力士らによる試合を、10月に計画していることを明らかにした。同部屋は10月19日から宮崎・椎葉村(しいばそん)で合宿を行うが、そこに鳥取城北など全国屈指の名門高の部員が参加。合宿2日目の20日には、高校生と所属力士による個人戦と団体戦を行う予定で、異例の交流が注目されそうだ。

 プロとアマの交流が頻繁に行われていない相撲界の現状を懸念する貴乃花親方の思いに、各高校の指導者が理解を示した。関係者によると、親方や力士らが2年前に知人を介して椎葉村を訪問し、交流を開始。今年3月に同村の椎葉厳島神社内に屋根付きの相撲場が完成したのに合わせ、貴乃花親方が合宿を計画、アマの参加を呼びかけた。参加するのは、元大関・琴光喜の母校、鳥取城北、関脇・豪栄道らを輩出した埼玉栄や文徳(熊本)など。今後、数校が増えるという。合宿では、プロアマ交流大会(個人戦、団体戦)や合同稽古を行う。

 プロアマ交流大会となると、幕下以下の現役力士と社会人・学生などのアマチュアが取組を行う「乙亥(おとい)大相撲」が毎年11月の九州場所後に愛媛県西予市で開かれているものの、全国屈指の強豪高が集結するのは極めて異例だ。大相撲の場合、学生横綱やアマ横綱になれば幕下15枚目格の資格を与えられる。その比較から、高校生のトップクラスと幕下ならプロが上位。ただし高校生に負ければ面目丸つぶれとなるだけに、稽古や実戦は双方に収穫の多いものとなりそうだ。

 この日、東京都中野区の貴乃花部屋では幼稚園から小学5年までの男女50人を対象とした相撲教室を開催。貴乃花親方も白いまわしを締めて子供たちに胸を出し「地道に相撲の裾野を広げていかないといけない」と話した。これまでにも、大阪場所担当部長として吉本新喜劇に出演するなど広報活動を行ってきたが、今後もさまざまな活動を通して相撲文化を継承する。

 ▼鳥取城北・石浦外喜義監督 こういう時こそ、プロとアマは手を携えて頑張っていかないと。今回の交流は子どもたちのためになるし、素晴らしいと思う。

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2012年8月23日のニュース