美香 悲願初Vに王手!通訳なしで苦手の英語会見もOK

[ 2012年8月20日 06:00 ]

12番でティーショットを放つ宮里美香

USLPGAツアー セーフウェー・クラシック第2日

(8月18日 オレゴン州ノースプレーンズ パンプキンリッジGC=6611ヤード、パー72)
 首位スタートの宮里美香(22=NTTぷらら)はボギーなしの4バーディーで68をマーク。2位に2打差の通算11アンダーでトップを守り、悲願の初優勝へ王手をかけた。最終日を単独首位で迎えるのは09年コーニング・クラシック(4位)以来3年ぶり。パットも好調で、逃げ切りでの大願成就を目指す。上田桃子(26=フリー)は通算5アンダーで11位に浮上。宮里藍(27=サントリー)は通算1オーバーの48位に後退した。

 頬をぽっと赤らめたのは、4バーディーを奪った時ではなく、公式会見を終えた後だった。「終わったよ~」。通訳なしで会見を乗り切った瞬間、宮里美は安どの表情を見せた。

 ここ6戦でトップ3入りは3度。優勝争いに加わる度に公式会見に呼ばれるが、苦手な英語がプレッシャーとなっていた。プレー中から「会見どうしよう」「何を話そうかな」と集中できなかったという。しかし、2週前にメンタルコーチのクリスチャン・スミス氏から「考えすぎだ」と指摘されて開き直った。まずは目の前の一打に集中すること。それを徹底できた成果が、今大会の成績にも表れている。さえるショットがピンに絡んで4バーディーを奪っただけではなく、2日間36ホールでボギー1つはポーラ・クリーマー(6位)と宮里美だけ。集中力でピンチを乗り切り、2日連続で首位を守った。

 悲願の優勝へ王手をかけたが、後続グループには強敵が並んだ。2打差2位は昨年の全米女子オープン覇者で2週連続優勝を狙う柳簫然、3位はメジャー2勝のクリスティ・カーと08年全米女子オープン優勝の朴仁妃。実力者が虎視眈々(たんたん)と上位を狙っている。

 3年ぶりに単独トップで迎える最終日は、重圧との闘いも待っている。スミス・コーチからは、プレー中の考え過ぎを防ぐため「優勝スピーチを考えておけ」とも言われているが、「まだ全然考えてない」と苦笑いを浮かべる余裕もある。2日間好調を維持できたのは、一つ一つのプレーに集中できたこと。「このポジションからでもスコアを伸ばすことが大事」と、どこまでも前向きな姿勢を貫いていた。

 ▽09年コーニング・クラシック(米ニューヨーク州コーニングCC) 宮里美は初日は2アンダー、70で54位と出遅れたものの、2日目に67を出して予選を首位と7打差の20位で通過した。3日目に1イーグル、8バーディーでコースレコードタイとなる62をマークして単独首位に浮上。最終組でスタートした最終日は緊張からボギースタートも、その後、盛り返してスコアを2つ伸ばした。しかし、通算21アンダーまで伸ばしたヤニ・ツェンに逆転され、2打差の4位に終わった。

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