“重量挙げのディーン”太田 日本人初入賞だ

[ 2012年7月13日 06:00 ]

真剣な表情で練習に励む太田和臣

 ロンドン五輪の重量挙げ代表5選手が12日、東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンターで会見と公開練習を行った。男子では唯一の代表となった105キロ超級の太田和臣(26=九州国際大職)は、父方の祖父が英国人。「4年前からロンドンには行きたいと思っていた。(最重量級で)日本人初の入賞をしたい」と“原点”での活躍を誓った。

 バークシャー出身の祖父トーマス・アルベリー・パットンさんは「生まれた時には亡くなっていた」ため写真を見ただけ。それでも、英国への淡い思いはあった。ロンドン五輪へ出るために、2年前からはフォーム改造に着手。シャフトを持ち上げる際に頭を振って反動をつけていた動きを封印し「故障が減って、練習が積めるようになった」という。

 スナッチ187キロ、ジャーク226キロ、トータル410キロが自身の持つ日本記録。本番での入賞ラインは415キロ前後を見込んでいるが、今年に入って記録は伸びる一方で手応えはある。日本選手団最重量、145キロの巨体で50メートル走6秒台のスーパーアスリートは「人間の限界に挑戦する姿を、怖いもの見たさで見てもらえば」とアピールした。

 ◆太田 和臣(おおた・かずおみ)1986年(昭61)7月1日生まれ、福岡県北九州市出身の26歳。八幡中央高時代に柔道から転向。九州国際大3年の07年から全日本選手権105キロ超級は6連覇中。現在、九州国際大職員でウエートリフティング部コーチ。1メートル83、145キロ。高校卒業時には大相撲からスカウトされた経験もある。

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2012年7月13日のニュース