スエマエ、逆転五輪決めた!「もう一度あの舞台に」

[ 2012年4月28日 06:00 ]

女子ダブルス準々決勝でインドのペアを下し、抱き合って喜ぶ末綱(右)、前田組

バドミントンインド・オープン第3日

(4月27日 ニューデリー)
 女子ダブルス準々決勝で、北京五輪4位の第3シード、末綱聡子(31)、前田美順(26=ともにルネサス)組がグッタ、ポナッパ組(インド)に2―1で勝って28日の準決勝に進み、2大会連続の五輪出場を確実にした。混合ダブルス準々決勝では五輪出場を確実にしている池田信太郎(31)、潮田玲子(28=ともに日本ユニシス)組は第3シードの李龍大、河貞恩組(韓国)に1―2で逆転負けした。今大会はロンドン五輪出場枠が決まる5月3日付世界ランキングの最後の対象大会で、日本協会は出場枠を獲得した選手を五輪代表に決める。

 完全アウェーの雰囲気の中、第1ゲームを落としても百戦錬磨のペアは落ち着いていた。世界ランク6位の末綱、前田組が地元インドのペアに粘り勝ち、1年間の五輪切符争いの土壇場で松尾、内藤組を逆転。前田は「正直もう行けないのかなと思っていた」とタオルで顔を覆い、末綱とともにむせび泣いた。

 世界20位の格下相手に苦しんだ。サウスポーの相手のパワフルなショット、イチかバチかでネット際に飛び込んでくる変則的なプレーにペースを乱され、第1ゲームを19―21で失った。それでもネット際、相手コート奥深くと巧みに得意のレシーブを打ち分けてリズムを取り戻すと、第2、第3ゲームを連取した。

 4年前の北京五輪で4位、昨年世界選手権で銅メダル。世界ランクも最高で2位と結果を残してきた。末綱は「一試合一試合、自分たちらしく」と常々話し、五輪出場枠争いのポイント計算もしてこなかったという。

 「とにかくケガをしないように気を付けたい。気持ちはそのうち乗ってくる。きついだろうけど、楽しみたい」と安どの表情を浮かべる前田。末綱は「五輪は厳しいかなと思っていたので、言葉が出ない。もう一度あの舞台に立てるのがうれしい。五輪までの一日一日を大切にして、自分たちのプレーに磨きをかけたい」と前を向いた。こつこつと重ねた勝利が五輪への道を切り開いた。

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2012年4月28日のニュース