全美貞、涙のメジャー初美酒!“韓流イヤー”表彰独占 

[ 2011年11月28日 06:00 ]

優勝トロフィーを手に笑顔の全美貞

LPGAツアー選手権リコー杯最終日

(11月27日 宮崎・宮崎CC=6482ヤード、パー72)
 全美貞(29=韓国)が初日からの首位を守り完全優勝を飾った。71で回り、通算8アンダーで一度も首位に並ばれることなく逃げ切った。今季初Vでツアー通算17勝目、初のメジャータイトルを手にした。既にアン・ソンジュが2年連続で勝ち取った賞金女王をはじめ、表彰対象となる部門別成績(平均ストローク、パーオン率、平均パット数)も史上初めて韓国勢が独占し、あらためてその強さを印象づけた。
【最終R成績】

 3年前のトラウマを振り切った全美貞は、グリーン上での優勝インタビューで、大粒の涙を流した。「またやっちゃうんじゃないかと思ったけど自分に負けなかった」

 08年も同じように首位で終盤を迎えたが17番でボギーを叩き、18番ではグリーン右のバンカーからホームラン。まさかのダブルボギーで今季限りで引退した古閑美保に優勝を譲った。嫌な記憶も頭をよぎったが「2度も同じことをしてはいけない」と自分に言い聞かせ、17番でバーディー、18番も2パットのパー。チャンスを手放さなかった。

 日本ツアー参戦7年目で韓国勢の中でもすっかり古株。初メジャー奪取で通算17勝目を手にし「賞金女王よりも永久シードを目指している」と韓国勢初の30勝到達に目標を定めた。

 韓国勢は今季も衰え知らずの強さが目立ち、30試合で8勝。賞金女王だけでなく、90年から始まった部門別の表彰も史上初めて独占した。開幕戦の朴仁妃(パクインビ)に始まり、最終戦も上位5人のうち4人が韓国勢。そんな今季の締めくくりにふさわしい完全優勝だった。

 ▼日本女子プロゴルフ協会・小林浩美会長 日本人の初優勝が増えてじりじり底上げはできている。一試合一試合を見れば混戦やプレーオフも多かった。あとはそこから各選手がどう抜け出してくるか。

続きを表示

この記事のフォト

2011年11月28日のニュース