松山 青木から激励「2週連続いっちゃえよ」

[ 2011年11月17日 06:00 ]

バランスディスクの上に立つ松山英樹

 ヒデキ、2週連続いっちゃえよ!ダンロップ・フェニックスは17日に宮崎・フェニックスCCで開幕する。先週の三井住友VISA太平洋マスターズでツアー史上3人目のアマチュア優勝を飾った松山英樹(19=東北福祉大2年)は16日、プロアマ戦には出場せずに軽めの調整。テレビ解説で訪れている青木功(69)から激励を受け、2週連続優勝にも太鼓判を押された。

 練習場で最終調整に励む松山の背後から、静かに忍び寄る黒い影。「2週連続いっちゃえよ。頑張らなくていい。普通にやれば勝てるから」。こんな大胆不敵な激励ができるのはタダ者ではない。ひときわ目立つ長身の人物は、誰あろう“世界のアオキ”だった。

 「パターがうまくなったな。御殿場のグリーンでああいうスコアを出すんだから」。短い立ち話で祝福と激励を済ますと、気任せ風任せであっという間に去っていった。青木は「勝っちゃえと言ったら、“頑張ります”と言ってたな」と満足げに話しつつ「あとは周りが静かに見守ってほしいよ」と気遣った。

 2人の出会いは意外にも10年以上前にさかのぼる。松山が小学1年生の時、当時練習拠点としていた愛媛・奥道後GCに青木や西川哲らがクラブテストにやってきた。そのラウンドに松山はこっそりついていき、途中からはそばに近づいてプロの凄さを体感した。

 「青木功」は松山にとってプロゴルファーの原点とも言える存在。「プロの生のプレーを本当に最初に見たのは青木さんだった」と振り返る。初対面の数カ月後に青木が再び訪れた時に撮ってもらった記念写真は、今でも実家の座敷に飾ってあるという。とはいえ、青木にとってはワンオブゼムであることは仕方ない。「松山じゃなくて、松本君と覚えられてて、ちょっとショックだったこともある」と小さなトラウマを告白。自由気ままなアオキ節の洗礼もすでに経験済みだ。

 「調子は上がってるけどスイングを崩しちゃってる。まずは予選通過して、そこから上位を目指したい」。心がけるのは優勝よりも、青木が言ったもう一つのこと。「普通」のプレーをできるかどうかが、2週連続Vのカギを握っている。

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