遼 イレ込み過ぎ…68位出遅れ、予選落ち危機

[ 2011年10月14日 06:00 ]

4番、大勢のギャラリーが見つめる中、ラフからの第2打を放つ石川遼

日本オープン第1日

(10月13日 千葉・鷹之台CC=7061ヤード、パー71)
 メジャー初制覇を目指す石川遼(20=パナソニック)は、1バーディー、5ボギーの75と奮わず、4オーバーの68位と出遅れた。精神的に入れ込み過ぎたためにショットが乱れた。日本オープン初日としては自己ワースト発進で予選落ちの危機に立たされた。趙ミンギュ(23=韓国)が4アンダーで単独首位に立ち、プロ初戦の秋吉翔太(21=フリー)らが2打差の2位につけた。
【第1R成績】

 制服姿の高校生たちはこの日の石川をどう思っただろう。さえないなあと感じたのか、それでも有名人が見られてうれしかったのか。少なくともこの日の石川のプレーに彼らを沸き立たせる力はなかった。

 「メジャーということで、ギャラリーの注目度が初日からひと味違うなと思った。モチベーションは最高潮だった」。結果的にはそれが入れ込みにつながった。ギャラリー数は初日では今季2番目に多い6877人。コースの隣にある高校では体育の授業がゴルフ観戦となり、多数の高校生も入れ代わり立ち代わり訪れた。加えて今季未勝利の現状、大会前の調整への自信。「去年まではどの試合も一緒と思ってたけど、初めてメジャーを肌で感じた」と語った。

 「あの5番も他の試合だったら冷静に見えていたかもしれない」というパー4の3打目は、グリーン右手前から10ヤード強のマウンド越え。手前に残せば難しいパットが残るためショートは禁物だ。ところが石川は状況を冷静に見極めないままアプローチをミスして2メートルも残してしまった。「打った瞬間にオーバーした方がマシだったと気づいた。周りが見えてないのかなと思った」。案の定ボギーを叩くと思わず「アァッ!!」と声を荒らげた。

 後半に入ると、今週の課題としてきた60ヤード前後のショットでも意気込みが空回り。「たくさん練習した距離だけに寄せようと思い過ぎてインパクトが強く入った」と12、14、16、18番と全くピンに絡まずオーバーを連発した。「まだ3日間ある。メジャーの盛り上がりに加わっていけるように頑張りたい」と気を取り直すように言うものの、予選通過は60位タイまで。まずは3日目以降プレーできるかどうか。そっちを心配せざるを得ない状況に追い込まれた。

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