真央が初代会長!?スケート界「選手会」設立へ

[ 2010年7月31日 06:00 ]

「選手会」初代会長の有力候補となりそうな浅田真央

 日本スケート連盟は30日、都内で理事会を開き、強化指定選手らを対象とする選手会(仮称)の設立を承認した。プロ競技には選手の権利などを守る組織として設置されている選手会だが、アマチュア競技団体では陸上や水泳など一部だけ。スピード、ショートトラック、フィギュアの3種目でそれぞれ選手会長を決め、3人の中から選手会会長1人、同副会長2人を決める予定で、選手会の意見を連盟の運営に生かす方針という。

 アマチュア団体としては珍しい選手会構想は、現場からの意見ではなく、日本スケート連盟の橋本聖子会長(45=参議院議員)の提唱だった。夏冬計7度の五輪出場を経験した橋本会長は「現役時代から“あったらいい”と思っていた。(連盟は)選手の意見を組織として直接聞けるし、選手は言いっぱなしではなく責任も伴う」と目的を説明。「(14年)ソチに向かう中で、この1年の間にやるべきことをやる」と最終目的は五輪でのメダル量産にあることを示唆した。
 具体的な組織づくりは年内をメドにしているが、同会長は「連盟の中で最も大切な組織が選手会という位置づけにしたい」とし、選手会の要望などは理事会で直接吸い上げる方針。選手会会長と副会長2人の計3人は、オフシーズンなど競技に支障がない時期にはオブザーバーとして理事会にも出席できるという。既に組織を立ち上げているアマ競技団体もあるが、ここまで立場を認められてスタートするのは異例。同会長は「強化だけでなく、普及などについても、しっかりした意見を持っている選手はいるはず」と期待を口にした。
 理事会に出席した伊東秀仁フィギュア委員長は「連盟と選手が一体化してソチに臨むという方針には賛成」と歓迎の意向を表明。現在、選手はドーピング検査などの関係で常に居場所がはっきりしているため、連盟からの連絡は容易で、意見集約に金銭的な負担は少ないという。バンクーバー五輪でメダルを獲得し、ソチ挑戦も明言しているスピードの加藤条治(25=日本電産サンキョー)やフィギュアの浅田真央(19=中京大)らが、初代会長の有力候補となりそうだ。

 ≪国際フィギュア選考方法承認≫理事会では今冬のフィギュア国際大会の選考方法も承認された。来年3月、東京で開催される世界選手権は男女各3人ずつの出場枠があるが(1)ファイナルを含めたGPシリーズのランキング上位3選手(2)全日本選手権3位以内(3)全日本選手権終了時の世界ランクの上位3人、を総合的に判断するとした。また、過去に世界選手権6位入賞の実績のある選手に関しては、シーズン前半にケガなどがあっても、選考対象にすることがあるとしている。

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2010年7月31日のニュース