賞金女王争い!さくら逆転手応えスタート奪首

[ 2009年11月27日 06:00 ]

逆転女王へ視界良好!8番でサングラスをかける横峯さくら

 女子ゴルフツアーのLPGAツアー選手権リコーカップ第1日は26日、宮崎県宮崎市・宮崎カントリークラブ(6508ヤード パー72)で行われ、賞金ランク2位の横峯さくら(23=エプソン)が、逆転賞金女王に向けて絶好の首位スタートを切った。賞金ランクでトップに立つ諸見里しのぶ(23=ダイキン工業)との同組対決で3アンダーの69をマーク。1オーバーの12位発進となったライバルに4打差をつけた。逆転女王には優勝が絶対条件となる賞金ランク3位の有村智恵(22=日本ヒューレット・パッカード)は諸見里と同じ12位と出遅れた。

【第1R成績】

 18番のプレーを終えた2人は、笑顔を浮かべながら両手で握手を交わした。賞金女王“決定戦”の第1ラウンド。まずは横峯の完勝だった。
 「いいスタートが切れたと思います。空回りすることなく、自分のプレーに集中しようという感じでした」
 緊張感漂う18ホール、特に言葉を交わすこともなかった。出だしで1・5メートルのパーパットがカップに蹴られたライバルを尻目に、2番でピン奥7メートルのバーディーパットを沈めて波に乗った。芝目の強い高麗グリーンでもパッティングはすこぶる好調。際どいパーパットもことごとく沈めて、諸見里に付け入るスキを与えなかった。
 開幕2日前の24日には宮崎市内の自宅近くにある神社「みそぎ御殿」にお参りに出かけ、「家族が健康でいられますように。最終戦でいい締めくくりができますように」と手を合わせた。横峯が神頼みとは意外にも思えるが「最近は試合会場の近くにあれば行くようにしてるんです」と信心深い一面をのぞかせた。
 今季の5勝もさぞや御利益のたまもの?と思いきや「でも優勝した試合では行ってないんです」と言って周囲を笑わせた。パターン的には優勝できないことになってしまうが、横峯は気にする様子もなかった。
 神のご加護があったかどうかは分からないが、2人の姉の支えは確かにあった。8月に都内にリラクゼーションサロンを開店した次姉の彩花(あやか)さん(26)が、久しぶりに平日から会場に駆けつけた。前夜は約30分間マッサージもしてもらい、万全の状態で開幕を迎えた。長姉の留衣(27)も、この日まで行われていた来季の3次予選会を無事に突破。前夜に電話で「わたしも頑張るから、さくらも平常心で頑張って」と激励され、妹は首位発進で応えた。
 諸見里との賞金差は約540万円。優勝すれば相手の順位に関係なく逆転できるが、まだ3日間残っている。「周りのスコアを見てもやっぱりこのコースは難しい。まずは他人よりもコースとの戦い」とここからの厳しい戦いを覚悟していた。

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2009年11月27日のニュース