大山加奈「当たり前かもしれない一つ一つのことが幸せ」

[ 2009年11月27日 10:26 ]

リーグ戦に向け練習に励む東レの大山加奈選手

 バレーボール女子元日本代表の大山加奈(東レ)が、再起を期したシーズンを迎える。昨年8月に腰を手術し、昨季の出場はごくわずか。「ゼロからのスタート。新人と同じつもりで挑みたい」と、28日のプレミアリーグ開幕を心待ちにしている。

 同級生の栗原恵(パイオニア)とともに、20歳でアテネ五輪に出場した。だが「高校のころから違和感を持ち続けていた」という腰痛が悪化。ゲームに出場できないケースが増えた。「日常生活すらままならなかった。もうバレーはできないかもと思い、怖かった」と苦しい日々を振り返る。
 ファンや周囲の励ましを受けて、手術は成功した。「いまは走れるし、跳べる。そんな当たり前かもしれない一つ一つのことが幸せ」とすがすがしい表情だ。「試合に出ていなかったら普通は、(ファンが)離れてしまうのに、ずっと応援してくれた。本当にうれしかった」。ファンの存在が大きな支えになったそうだ。
 2季前にチームがリーグ戦を初制覇したときは、シーズン中に1度もコートに立てずに「あまりうれしくなかった」。25歳は3連覇を目指す今季こそ、チームに貢献する覚悟だ。「フルで出たい。いつでもいける準備をして、相手にプレッシャーを与えたい」。果たして完全復活となるか。

続きを表示

2009年11月27日のニュース