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新潟 自信なくし見失った“らしさ” 取り戻すのが遅すぎた“武器”

[ 2017年11月27日 13:20 ]

J2降格 新潟に何があった(下)

<G大阪・新潟>後半22分、MF小川佳純の先制ゴールで盛り上がる新潟サポーター
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 大勢のサポーターの声援に後押しされ、前線からプレスをかけてボールを奪い、そこから一気にカウンターで仕留める。見ている方をスカッとさせる新潟の戦い方は、選手にも満足感があった。10年に入団したMF加藤は言う。「前からボールを奪いにいって奪い切れたときは、本当に気持ちいい。今季のチームは、ボールを奪いにいってはいたが、奪い切るまでいかなかった。奪って攻撃が決まったときの良さを知らないまま、終わってしまった」と悔しさをにじませた。

 第29節(10月14日)のG大阪戦で17試合ぶりの勝利を挙げると、自信を回復させるとともに加藤の言う新潟らしい戦いもできるようになった。そこから18日の甲府戦まで4試合負けなし(3勝1分け)という好結果も出した。だが時すでに遅し。MF本間は「終盤、勝たないといけないと前からプレスに行くようになった。失点を怖がらず、勝つために積極的な守備ができれば、ウチらしく戦えた。そこに気づくのに時間がかかった」。もう少し、あと少し、このアルビらしさを早く取り戻すことができればJ2降格という最悪の結果を招かなかったはずだ。

 8月に鳥栖から期限付き移籍してきたMF小川も「アグレッシブなプレーというのは新潟の特長だとやってみて改めて感じた。相手を自由にさせないプレッシャーをかけるのが勝てている要因。来季はJ2になるがその姿勢を持ち続けるべき。それが新潟の武器」と言い切った。来季に向けてその武器に磨きをかけるのか、また新たな武器を構築するのか。いち早くクラブとしての指針を明確にして、一丸となって出直すことが求められる。 (特別取材班)

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2017年11月27日のニュース