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柏木が自身初右足で2戦連発!浦和「さいたまダービー」4連勝

[ 2016年5月9日 05:30 ]

<大宮・浦和>前半、右足でゴールを決める柏木

明治安田生命J1第1S第11節 浦和1―0大宮

(5月8日 NACK)
 首位の浦和はMF柏木陽介(28)のゴールで大宮を1―0で下し、「さいたまダービー」を制した。この結果、勝ち点を25とし、首位を守った。

 白熱の「さいたまダービー」の勝敗を分けたのは、わずか数秒の隙だった。中央でFKを得た前半44分に李が素早いリスタート。一度は相手に拾われたが、鋭い圧力で奪ったのは柏木だ。武藤とのワンツーから、最後は鋭い振り足で決勝点をぶち込んだ。ゴールを決めた背番号10の元に集まった選手たちに、その右足を磨かれるパフォーマンスで祝福された。

 「“右足を出せ”って言われて…。目立ちたがり屋が多いから、みんなが目立とうとした結果」と笑った司令塔は「思い切り打とうと思っていた。自分の中でもいいゴール」とうなずいた。

 成長が凝縮された一撃だった。利き足と逆の右足での2試合連続ゴールは自身初となった。先月14日に都内の日本協会に赴き、日本代表のハリルホジッチ監督と個人面談を行った。膝をつき合わせて指摘されたのは、フィジカルの強化だったという。日の丸へ強い思いを抱く司令塔の目の色は変わった。苦手だった腹筋や腕立て伏せの基礎トレーニングを取り入れ、試合前にはジャンプやスプリントで敏しょう性を磨くようになった。家庭科の教員免許を持つ新妻のTBS佐藤渚アナウンサーのバックアップもあり「体調を維持できている」と明かす。天才肌のレフティーが決めた右足アウトサイドでのミドル弾には細かな努力があった。

 ダービー4連勝に導いた柏木は「左利きだけど右足も持っている」と胸を張ったが、槙野は「昔から一緒にやっているけどあんなシュート見たことがない」と驚いた様子だった。他チームより1試合試合数が少ないにもかかわらず、開幕10試合での勝ち点25は、第1ステージ無敗優勝の昨季(勝ち点24)よりハイペース。「負けないチームになりつつある」と柏木。個人面談を行ったハリル監督から「エボリューション」と評された司令塔の“進化弾”で、浦和が独走態勢を築いた。

 ≪柏木J通算48得点の内訳≫浦和の決勝ゴールはMF柏木の右足からのミドル弾。4月29日の名古屋戦に次いで2戦連続の右足ゴール。2試合連続の右足弾は自身初。J1通算48得点目だが、内訳は利き足の左足は32点、右足が12点、ヘッドが4点と左足が圧倒的に多いが最近の4得点のうち3得点が右足から。攻撃の起点だけでなく、両足からゴールを決める決定力はハリルジャパンでも外せぬ存在になりつつある。

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