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寿人 決勝2戦不発も「気持ちこもった試合見せられた」

[ 2015年12月6日 05:30 ]

<広島・G大阪>サポーターと優勝の喜びを分かち合う佐藤(11)

JリーグCS決勝第2戦 広島1―1G大阪

(12月5日 Eスタ)
 試合終了の瞬間、広島FW佐藤はガッツポーズしながらベンチから飛び出した。先発しながらシュート0本に終わり、後半12分で浅野と交代。個人としては2戦連続不発に終わったが、チームの栄冠に背番号11は胸を張った。

 「できれば勝ちたかったけど、気持ちのこもった試合を見せられた。(自分の)ゴール数は物足りないけど(浅野)拓磨が活躍してくれたのはうれしい」

 今年1月、テレビのスポーツニュースで自分の目を疑った。全国区のニュースなのにプロ野球の広島が真っ先に取り上げられていた。黒田の広島復帰にファンだけでなく日本中が沸き、その熱が伝わってきた。「黒田さんが戻ってきて広島の街が盛り上がった。自分たちも広島を熱くできるようにしたい」。覇権奪回への思いは強くなった。

 決意新たに迎えたプロ16年目の今季も走り続けてきた。恒例のグアム自主トレで始動し、鹿児島、宮崎のキャンプでは徹底した走り込みや中1日の3連戦も若手と一緒に消化した。FW浅野の台頭で、与えられる出場時間は約60分間。それでも最後まで先発の座は譲らなかった。その結果が、最終節で達成した中山雅史(現JFL沼津)に並ぶ史上最多のJ1通算157得点だった。

 33歳の視線は既にクラブW杯へ向いている。初出場だった12年はアルアハリ(エジプト)に敗れ、南米王者や欧州王者との対戦はかなわず。「優勝に浸りたいけど切り替えたい。勝負強いところを見せたい」。早くも10日のオークランドとの初戦を見据えた。

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2015年12月6日のニュース