×

パリ同時多発テロ余波…ベルギーVSスペインの中止が決定

[ 2015年11月18日 05:30 ]

ベルギー入りし、調整していたスペイン代表だったが…(AP)

 パリ同時多発テロの影響で、17日にベルギーのブリュッセルで予定されていた国際親善試合のベルギー―スペイン戦が中止に追い込まれた。両国協会が試合前日の16日夜に発表したもので、ベルギー協会は同国政府から安全面を考慮して開催を見合わせるよう指示があったと明かした。13日にはフランス―ドイツの親善試合が行われたサンドニのスタッド・ド・フランス周辺でも自爆テロが発生していた。

 現FIFAランク1位のベルギーと来年の欧州選手権で3連覇を狙う同6位スペインの注目の対決が、キックオフまで24時間を切った時点で中止となった。ベルギー協会は「関係各所とスペイン協会と協議した上で決定した。ベルギー政府から試合を開催しないように指示された」との声明を発表。「現在の異例の状況を考えると、選手やファンにリスクを負わせられない」と説明した。

 13日の同時多発テロでスタッド・ド・フランスが標的となったフランス代表は、予定どおり17日にロンドン・ウェンブリーでイングランドと対戦すると表明。代表チームが試合後に同競技場で一夜を明かしたドイツ協会も「テロには屈しない」と、ハノーバーでオランダ戦に臨むとの声明を発表した。だが、テロを起こした犯行グループがベルギーを拠点としていたとの見方が強まり、同国政府は16日に国内の警戒レベルを4段階で上から2番目にあたる「3」へ上げ、安全面を考慮して試合の中止を要望。ベルギー協会は「直前の中止決定は非常に残念。多くのファンの失望も理解している」とした。

 ブリュッセル入りしていたスペイン代表は中止が決まると、すぐに飛行機で帰国した。デルボスケ監督は、選手たちは落ち着いているとした上で「理由は知らされていないが、それだけの理由があるはず。今年最後の試合だったのでやりたかったが安全の方が大事だ」とコメント。試合前日会見で「欧州選手権の開催地を変更したらテロに屈したことになる」と語っていた指揮官は、「これ以上中止がないことを祈っている。我々はスポーツで人々を楽しませるために、ここにいるんだ」と語った。

続きを表示

2015年11月18日のニュース