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武蔵 五輪目指し座禅修業!同名剣豪の「五輪書」から極意学ぶ

[ 2015年8月26日 05:30 ]

妙心寺退蔵院の松山副住職から“カツ”を入れられる鈴木(JFA/PR提供)

 京都合宿中のU―22日本代表は25日、京都市内で練習を行い、その後、同市内の妙心寺退蔵院で座禅を組んだ。エースFW鈴木武蔵(21=J2水戸)は同所で修行に励んだと言われる、同じ名を持つ剣豪・宮本武蔵の「五輪書」をバイブルに16年リオデジャネイロ五輪を目指す決意を示した。

 無敗を誇る剣豪の一撃のように、自らの武器を研ぎ澄ます。鈴木は人生で初という約15分間の座禅を組み、「警策」を肩に受けて無の境地に至る方法を学んだ。「心を無にすることは難しかった。勝つために大事なことだと分かったので、これから取り組みたい」。重圧のかかる場面でも落ち着いて冷静に相手ゴールを捉えるべく、ペナルティーエリア内では無心を心掛ける。

 退蔵院は、江戸時代に宮本武蔵が修行に励んだ場所。そこで、松山副住職から「五輪書」を読むことを勧められた。五輪書とは密教の五輪「地・水・火・風・空」になぞらえて五巻に分かれた宮本武蔵著の兵法書。同じ名を持つ剣の達人の“決闘”の極意が記されており「読んでみたいと思います」と前向き。五輪書からゴールへ至る道筋を導き出す。そして、エースのゴールこそが手倉森ジャパンを五輪本大会へと導く道も描き出す。

 早速、効果を見せる場面も訪れる。26日、J2京都との練習試合に出場する。A代表のハリルホジッチ監督も視察に訪れる予定。8月の東アジア杯では湘南DF遠藤、広島FW浅野がU―22世代から選出されており「もちろん刺激になる。同世代で選ばれる可能性はゼロじゃない」とフル代表選出へのアピールも忘れていない。鋭い一撃が京都ゴールに決まれば、東欧の名将の目に留まる可能性もある。

 今夏には新潟からJ2水戸へ、出場機会を求めて武者修行へ出た。23日の北九州戦では移籍後初ゴールも決めており、技・体は整っている。あとは心。「ゴールを決める時は考えてプレーしてないときもある。自然と体が動く。大事な時にそういう状態になれれば」。無我の境地を手に入れ、無敵となり、来年1月のリオ五輪アジア最終予選。そして、同年8月の本大会で大立ち回りを演じる。

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