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48歳カズ、顔面流血もプレー続行 魂のカズダンスから丸4年

[ 2015年3月29日 18:00 ]

<C大阪・横浜FC>前半、顔を負傷したカズは、テーピングを巻いてピッチに戻る

J2第4節 横浜FC0―2C大阪

(3月29日 ヤンマー)
 J2第4節は29日、各地で11試合を行い、横浜FCの元日本代表FW三浦知良(48)がC大阪戦(ヤンマー)で2試合ぶりに先発出場。試合開始早々の接触プレーで顔面から流血するアクシデントをものともせず、後半12分に交代するまで57分間奮闘し、自身の持つJリーグ最年長出場記録を48歳1カ月3日に更新した。チームは0―2で敗れ、今季初黒星。

 アクシデントは、試合開始早々の前半5分に起きた。相手DF染矢悠太(28)とボールを競りあった際の接触プレーで、左の目じりに近い顔面から流血。しばらくピッチにうずくまって動かないカズの姿に、場内は一瞬、緊迫した空気に包まれた。

 だが、慌てて駆け寄った20歳下の染矢に“大丈夫”というように手で合図をしたカズは、しばらくするとサッと起き上がって横浜FCのメディカルスタッフとともにピッチの外へ。レジェンドの無事に安どしたスタンドからは、対戦相手のC大阪サポーターからも大きな拍手が送られ、止血のため頭をテーピングでぐるぐる巻きにして髪の毛が“パイナップル状態”になったカズは3分後にピッチへ復帰した。

 後半開始時には頭のテーピングを外し、患部に貼られたばんそうこうに血をにじませながらピッチに立ったカズ。後半12分にMF佐藤謙介(26)との交代でピッチに下がる際には再びスタンドから大きな拍手が送られ、カズは何度も頭上で両手を叩いて声援に応え、頭を下げた。

 ちょうど4年前の11年3月29日、同じヤンマースタジアム長居で東日本大震災復興支援のチャリティーマッチが行われ、Jリーグ選抜の一員として試合に出場した当時44歳のカズはゴールを決めて魂のカズダンス。対戦相手の日本代表を当時率いていたザッケローニ監督は「私のキャリアの中で、失点して満足したのはこれが初めて」とカズのゴールを絶賛した。

 あれから4年。2シーズンぶりのリーグ戦ゴールはならず、チームもカズがベンチに下がってから2失点を喫して今季初黒星となったが、Jリーグ最年長48歳のキングが、闘志あふれるプレーで観客を魅了した。

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