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ハリル監督 クラブ戻っても励むべし!異例の“越権トレ”

[ 2015年3月29日 05:30 ]

日本代表合宿で選手を称えるハリルホジッチ監督(左)

 日本代表はチュニジア戦から一夜明けた28日、大分市内で練習を行った。初陣を2―0の白星で飾ったバヒド・ハリルホジッチ監督(62)は練習前の円陣で選手に、チームに戻った後も個別にトレーニングメニューを課す方針を説明。代表活動期間以外も選手を管理下に置く異例の“越権行為”で強化を進める。チームは練習後に親善試合ウズベキスタン戦(31日、味スタ)に向けて都内に移動した。

 快勝発進から一夜明け、ハリルホジッチ監督は完全に頭を切り替えていた。選手、全スタッフを集めた練習前の円陣で「個別にメニューを渡すので、所属クラブに戻った後も各自トレーニングに励んでもらいたい」と説明。31日に親善試合ウズベキスタン戦を控えるが、目線はさらに先に向けられていた。

 関係者らの話を総合すると、指揮官は世界舞台で結果を出すにはフィジカル面の強化が不可欠と考えており、ポジションや各選手の能力を踏まえた個別のトレーニングメニューを課す方針。体のサイズを大きくするための筋力トレや体幹トレが中心となる。国内組と、出場機会の少ない欧州組には週明けと試合2日前の週2回の実施を要請。主力でフル稼働する欧州組は体調と相談した上で無理のない範囲で体を鍛えさせるプランだ。

 指揮官から各選手への異例の宿題。日本代表の活動期間以外の練習を管理するのは“越権行為”とも取れるだけに、所属クラブの理解を得ることが不可欠となる。クラブ側の反発も予想されるが、霜田技術委員長は「代表とクラブが課題を共有して日常からやっていこうということ。監督は日本のアイデンティティーを確立しようとしている」と説明した。

 この日の練習は2組に分け、チュニジア戦の先発組はクールダウンのみ、サブ組は9対9のゲーム形式など約1時間半のメニューを消化。指揮官は練習後にランニングをしようとした乾の居残りを認めず、自ら企画していないトレーニングを嫌った。合宿最終日の31日に渡される見通しの個別メニューも選手を徹底管理する一環と言える。目標に掲げるW杯ロシア大会開幕まで1173日あるが、ミーティングでは「ロシアまでそんなに日数はないぞ」と強調。強い日本をつくり上げるために、一日たりとも無駄にするつもりはない。

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2015年3月29日のニュース