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次期代表監督、交渉長期戦も…大仁会長、親善試合の代行起用示唆

[ 2015年2月14日 06:45 ]

U―22代表視察のためシンガポールへ出発する大仁会長

 U―22日本代表視察のためシンガポール入りした日本サッカー協会の大仁邦弥会長(70)は13日に羽田空港で取材に応じ、次期日本代表監督候補との交渉が長期戦となることも視野に入れていることを明かした。3月までには決めたい意向だが、同27、31日の親善試合では代行監督の起用も示唆。現在、日本協会の霜田正浩技術委員長を海外に派遣し、交渉を進めている。

 協会トップの言葉が新監督の選定作業の長期化を予想させた。「3月の試合に間に合わせたいのはあるけど、これでいいやというのはしたくない。6月にはしっかりした体制でスタートしたい」と大仁会長。3月27日にチュニジア戦、同31日にはウズベキスタン戦が待つが、6月開幕のW杯アジア2次予選に万全の態勢を整えることを何よりも最優先する。

 そのため、「間に合わなければ、他の手を考える」と「代行監督」の可能性も示唆。協会関係者によれば、既に3月の親善試合までに契約、就労ビザ取得などが間に合わなかった場合に備えて、現職のJクラブ監督が日本代表監督を代行するウルトラCのプランも用意。昨季3冠を達成したG大阪の長谷川監督らが有力候補に挙がっている。

 代表監督の後任候補について、大仁会長は「霜田委員長から何人か名前は聞いている」と明かした。本命候補のカタール1部ラフウィヤのラウドルップ監督だが、所属先との契約が6月まで残っており、交渉は慎重に進める必要がある。元ローマ監督のスパレッティ氏、前ポルトガル代表監督のパウロ・ベント氏、現イラン代表監督のケイロス氏、欧州勢との交渉が難航した場合、パルメイラス監督のオリヴェイラ氏との交渉も視野にある。

 大仁会長は「ビザが間に合わなくても3月の試合までに監督は決めておきたい。Jリーグを見てもらわないといけないしね」と話すように早期決着が理想であることは変わらない。だが、タイムリミットばかりを意識した人選は本末転倒。今回は八百長疑惑が就任後に表面化したアギーレ前監督の反省を受け、日本協会の国際部、法務部も交え、身辺調査にも力を注ぐ構えだ。現在、霜田技術委員長が選定を進めているが、新監督誕生にはもう少し時間がかかりそうだ。

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2015年2月14日のニュース