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なでしこ“背番10争奪戦”澤招集外で火ぶた…ノリさん競争促す

[ 2015年2月14日 05:30 ]

鼻の下が伸びちゃうな~?フジテレビ・宮澤智アナからハート形のチョコをもらい、うれしそうな佐々木監督

 日本サッカー協会は13日、3月4日に開幕する国際親善大会アルガルベ杯(ポルトガル)に臨むなでしこジャパンのメンバー22人を発表し、5度のW杯出場経験を持つMF澤穂希(36=INAC神戸)が招集から外れた。都内で会見した佐々木則夫監督(56)はベストメンバーと強調する一方で、澤の代名詞でもある背番号10を空き番にし、澤を含めた主力選手に奮起を促した。連覇の懸かる6月のW杯カナダ大会へ向け“エース背番争奪戦”が始まった。

【メンバー 試合日程】

 佐々木監督が背番号10争奪戦への号砲を鳴らした。なでしこの屋台骨を支えたベテラン澤がメンバーから外れたが、指揮官は「他の選手も選考してない状況がある。一選手だけのコメントをするのはフェアじゃない。ここでは控えさせてもらう」と特別扱いせず。その澤がつける背番10を空き番とした理由について「最後の最後でのメンバーで誰がナンバー10をつけるのか、ということになる」と明言。現時点で誰がエースナンバーをつけるか白紙とし、チーム内競争を促した。

 過去には野田朱美(現女子技術委員長)らがつけた背番号10は、脈々と受け継がれるなでしこの象徴だ。その背番号を担う澤の落選は昨年9月の仁川アジア大会、11月のカナダ遠征に続いて3回連続となった。仁川アジア大会では通し番号が義務づけられており、澤の背番号はINAC神戸の後輩・高瀬がつけた。カナダ遠征の際には佐々木監督が澤に配慮してエース背番号を“空席”としたが、今回もその流れを踏襲。パフォーマンスの上がらない澤にW杯出場への道を残しながら、新たなエースに背番号10をつける可能性を残して奮起を促した。10番候補には不動の司令塔・宮間や、ストライカーの大儀見、故障で招集されなかったドリブラーの岩渕らが挙がりそうだ。

 アルガルベ杯は、連覇の懸かるW杯の前哨戦と位置付ける極めて重要な大会。米国、ドイツといった強豪国が参加し、1次リーグではその2カ国を親善試合で下したフランスと激突する。「現時点でのベストメンバーを選考した」と指揮官。メンバー22人中16人が前回W杯経験組。継続的に新戦力を試していたが、今回は初招集もいない本番用布陣となった。

 「全選手を試行しつつ、チームの狙いを確認したい。勝負にこだわって優勝に結びつけていきたい」と指揮官。仮想W杯でチームをけん引する新たな“象徴”が台頭するのか、所属クラブで調整を続ける澤が逆転でエースナンバーを死守するのか。いずれにせよ、なでしこジャパンは10番を中心に連覇へと突き進む。

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