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本田 3度目の対戦も力の差痛感「悔しさは倍増している」

[ 2014年10月15日 05:30 ]

<日本・ブラジル>試合後、ファンの声援に応える本田

国際親善試合 日本0―4ブラジル

(10月14日 シンガポール)
 本田が脱帽した。後半開始から左FWでプレー。だが23分、武藤の左クロスに飛び込んだシーンが唯一の見せ場だった。王国のエース・ネイマールは4得点。完敗を認めざるを得なかった。

 「凄いですよね。(11日の親善試合)アルゼンチン戦ではあれだけ外したのに。得点王を獲る選手というのは、こういう試合で4、5点を取る。リーガではメッシやクリスティアーノ(・ロナウド)の方が凄いけど、ネイマールからも学ぶことは多い。上には上がいる印象。自分も上に行きたいし、そういう意味でも感謝です」

 惨敗を喫したW杯ブラジル大会後、司令塔から点取り屋へ変貌を遂げた。セリエAでは6試合4得点。名門ACミランで不動のレギュラーをつかみ取った。だが複数得点を挙げた試合は一度もなし。コンスタントに得点するだけではなく、固め打ちも必要だということを肌で感じた。だからこそ「不可能はないというのを見せたい。それが僕の生きざまなんで」と前向きな表情を見せた。

 もちろん、チームとしての惨敗もプラスに捉えた。後半からの投入になったことは「監督はそういう(テストの)ビジョンを持ってやるのは当然」と理解を示したがブラジル戦3試合3敗の現実は許し難かった。「何度も負けている。悔しさは倍増している」。だからこそ「もっとやってやろうと思うし、いつかはという思いを常に持っている」とさらなる反骨の力に変えると強調した。

 試合後はネイマール、ACミランで同僚だったカカーと握手を交わし、ユニホームを交換。互いの近況を報告しあった。そのカカーも途中出場ながら1アシスト。若い選手が多く起用され、本田に良いボールが供給されなかった事実はある。それでも「(本田が)ゲームメークすれば」という問いに対し「(FWとしての役割を)変えるつもりはない。それでは意味がない」と否定し、与えられた時間で結果を残せなかった自らを戒めた。

 「所属チームでそれぞれが成長していくしかない」。W杯ロシア大会でこそ大きな花を咲かせるため、ネイマールから受けた刺激をイタリアに持ち帰る。

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